高知県香南市発注工事の入札情報を漏らしたとして官製談合防止法違反などで起訴された後、釈放された市住宅管財課長の村山敦被告(58)(起訴休職中)が16日、高知市内で記者会見を開き、身の潔白を訴えた。
県警は9月1日、工事の入札前、当時市議だった志磨村公夫被告(61)に最低制限価格に近い金額を教えたとして、同法違反容疑などで村山被告を逮捕。釈放後の同11日に高知地検が同じ容疑で逮捕したが、志磨村被告が「課長から価格を教わった」との供述を翻したため、裁判所に異例の起訴後勾留の取り消しを申し立てた。
今月12日に釈放された村山被告は妻、弁護人とともに会見に臨んだ。
県警の最初の事情聴取は5月29日で、任意だったが、翌30日まで約18時間に及んだと説明。その後も、志磨村被告と電話することが多かったとして、入札情報を漏らしたはずと繰り返し聞かれたと言い、「ストーリーができていた」と語った。地検に逮捕された後も県警の取り調べは続き、「(認めて)第二の人生を気持ちの良いスタートにしましょう」とも言われたという。