もっと詳しく

こんにちは,しまさん(@nitkcdadon)です.

題の通りで遅いですが,M2になってようやく英語で論文を書く機会を得たのでその際に使用したツールやサービスなんかについて紹介しておこうと思います.

英語書ける人であれば1から書くことになるのでしょうが,私は論文的な主張,Academicな英語を1から書くことに慣れてないので日本語で書いてから翻訳,修正のプロセスで行いました.

※ 私は技術系,工学系の英語論文はなんとなく読める程度です.

執筆環境

  1. ローカルにTeX環境構築,GDriveにファイルを同期
  2. Overleafを使用(オススメ)

原稿を書くためのツールはいくつかありますし,Wordで書く人もいるかと思いますが,私はLaTeXで書いています.

最初の頃は1.で書いているようにローカル環境でVSCodeを使用して執筆していましたが,あまりにも2.のOverleafが良かったので今は全てこちらで書いています.

日本語も簡単に対応できたので今後の研究室関連のドキュメントは全てOverleafに移行すると思います.

共有も共同編集もバージョン管理もスペルチェックも良いですし,様々なスタイルファイルに合わせてローカル環境を操作しなくていいのマジで感謝です.

An online LaTeX editor that's easy to use. No installation, real-time collaboration, version control, hundreds of LaTeX templates, and more.
Overleaf, Online LaTeX Editor – www.overleaf.com

https://murabitoleg.com/overleafjp/

もちろん,1.の環境を構築しなくていいというわけではないです.論文執筆は締め切りとの戦いなので最悪Overleafが落ちたときのことも考えるべきです(PlanによってはDropboxやGithubとの連携できたりするのでその心配もいらないかもですが).

https://murabitoleg.com/mac-vscode-latex/

翻訳

  • Google翻訳
  • DeepL翻訳
  • (みらい翻訳)

さて,原稿ができたら翻訳作業です.

最近では翻訳といえばDeepLだ!となるかと思いますが,学術的な翻訳が可能であるとイコールではないことに注意したほうがいいかもしれません.

私の専門とは離れますが,化学系の文章を用いた翻訳サービスの比較をしている記事がありました.

ケムステではGoogle 翻訳の登場時、いち早くその実力を紹介しました(参考: Google 翻訳の精度が飛躍的に向上!~その活用法を考える~)。あれから3年あまりが経ち 、AI 翻訳も大きく進化を遂げています。
AI翻訳エンジンを化学系文章で比較してみた | Chem-Station (ケムステ) – www.chem-station.com

こちらでは英語->日本語のみですが,Google翻訳,Deepl翻訳,みらい翻訳を並べて紹介してくれています.

私がやりたいのは逆方向ですが,性質がわかると思います.

私が実際に使用したのはGoogle翻訳とDeepL翻訳です.

私の文章の性質もあるかもしれませんが作業をしてみてGoogle翻訳の方が優れている例がいくつもありました.

脳死でDeepLに突っ込むだけでなく,Google翻訳でも翻訳してみることをオススメします.

DeepLの使用感ですが,

  • 単数,複数,a,anなどの選択は微妙
  • 受動態多め(書いている文章の特性ゆえ)
  • 何故か同じような文が2つ生成されたりする
  • 専門用語は期待しないほうがいい(それはそう)

というのが主観になります.

また,一時期DeepL Proを使用していて,専門用語の登録できるらしいから…と思っていたら日本語は対応しておらずそこは残念でしたが記事にあるように自然な文章になっていることが多くやっぱすごいなとなってました.

修正作業

  • Grammarly
  • 英文校正サービス

上記の翻訳サービスを使用しつつ,不明な部分は調べたり,自身の領域の論文の表現を参考にしつつ修正をしていきます.

文法の話になってくるとGrammarlyというサービスは神なので使用することをオススメします.

Grammarly makes sure everything you type is easy to read, effective, and mistake-free. Try it today:
Write your best with Grammarly. – app.grammarly.com

有料だとNormalな文体以外にもAcademic調での文法修正をしてくれるので助かります(無料でも十分強力です).

受動態は絶対に許さないマンなイメージが個人的にありますが,自身が思いつかないより良い提案をしてくれるので活用しています.

そうしてある程度形になったら英文校正に出します.

おそらく所属している分野に強い英文校正サービスなどもあると思いますし,かけられる時間とお金の問題もあるのでここは人によると思います.

この英文校正サービスは記事作成時点で5000単語が大体23,000円です,

駆け足になりましたし,Twitterで既にこの手の情報は氾濫しているくらいにはあるでしょうが,読んでいただいた方の参考になれば幸いです.

おまけ

私の場合は今年度の3月には日本語として大体まとめてあったのですが,内容の精査であったり,項目の追加,英語への翻訳,修正,そして2回の英文校正などを含めると3週間はかかりました.

みなさんも英語で論文を書く際にはスケジュール感を覚えておくといいかもしれません.

p.s.

特定分野を対象とする特化型の翻訳サービスなんかが出てくるかもしれませんね.