正直すぎると評判になった「たい焼き店」にお客さんが殺到。きっかけは一枚の張り紙でした。
来店客:「『あんこ減らします』というのを見て来ました」「正直だな。やっぱ協力しなくちゃなって」
埼玉県行田市にあるたい焼き屋さん「分福屋厚之助」。お店に手を差し伸べようと多くのお客さんが足を運んでいました。
店主の橋本純也さん(45)。きっかけは1枚の貼り紙でした。
たい焼きは厳選したあんこを使用。店主自慢のひと品ですが…。
分福屋店主・橋本純也さん:「(売り上げは)3分の1以下ですかね。夏は…」
こだわりを維持するためお値段はちょっと高めに設定。これが誤算の始まりでした。
分福屋店主・橋本純也さん:「220円も頂いているから、これぐらい入れとこうかな。もうちょっと入れとこうかな」
お客さんを思うあまり、いつの間にかあんこの量が2倍になり、経営を圧迫することに…。
分福屋店主・橋本純也さん:「(店を)もうやめようかと。値上げもできないし」
悩んだ末、橋本さんはあんこを減らすことを決断。SNSでもつぶやいたところ、正直すぎると大きな反響を呼んだのです。
来店客:「普通のお店だったらたぶん言わないと思うんですけど、わざわざ言ってすごく優しいなと思いました」
癖が強い店構えも話題になっています。
来店客:「最初見た時、圧巻でしたよね」
実はこの店は作り置きをせず、注文を受けてから焼き始めるため、でき上がりまで約6分もかかります。ユニークな貼り紙の数々は、お客さんを飽きさせないための店主の心配りだとか。
空いている時は袋に感謝のメッセージを。
サービスはこれだけじゃありません。誕生日の人には大盤振る舞い。
福を分けると書いて分福屋。あんこは減りましたが、サービスは変わりません。 分福屋店主・橋本純也さん:「今回は本当にたまたま恵まれていた、運が良かったというだけで、決して私の実力ではないんですけれども、本当にありがたいなと。本当に手を合わせるしかないという感じです」