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 1966(昭和41)年、静岡県清水市(現・静岡市清水区)で味噌製造会社「こがね味噌」の専務一家4人を殺害した強盗殺人罪で死刑が確定し、囚われの身だった袴田巖さん(85)が静岡地裁の再審開始決定とともに自由の身になったのは、2014年3月のことだった。実に47年が経ち、30歳で逮捕された男は、この時78歳になっていた。筆者が確定死刑囚の生の姿をテレビのニュースで見たのは、1980年代の「死刑囚四大冤罪事件」の免田事件(熊本県)の免田栄さんや、財田川事件(香川県)の谷口繁義さん(いずれも故人)以来だった。(連載第3回・粟野仁雄/ジャーナリスト)

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