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マンハートQV 600は深く積み上げる。

マンハートはアルファロメオをポートフォリオに加え、第一弾としてジュリアQVをチューニングした。マンハートQV 600という名前から想定されるパワーの600馬力をはるかに超えるパワーアップを実現していた。そのレポート。

通常、チューナー、マンハートは、主にBMWの改造で知られている。
しかし、ここ数年で活動の場を広げ、VWやアウディといった他のブランドも手掛けるようになった。
そして今回のニュープログラムでは、アルファロメオ、正確には「ジュリア クアドリフォリオ ヴェルデ」が新たに登場した。
その最初の公式活動として、マンハートはパワーを653馬力にまで高め、さらにそのチューンナップモデルの「QV 600」にいくつかのグッズを取り付けた。

「アルファロメオ ジュリアQV」のフロントには、フェラーリ製の排気量2.9リッターのツインターボV6が搭載されている。
マンハートは、標準の510馬力&600Nmのトルクではなく、653馬力&790Nmを引き出した。
これは、「マンハートQV 600」という名前から想像できる数値以上のものだ。
このパワーは、アップグレードされたターボチャージャー、インタークーラー、そしてエンジンエレクトロニクスの改良によって得られたものだ。

フェラーリ由来のツインターボV6は、マンハートの処理により653馬力を発揮する。近い将来、700馬力を超えることも可能になるはずだ。

マンハートはパフォーマンスの数値を公表していない。
しかし、0から100km/hまでの「アルファロメオ ジュリアQV」の標準的なスプリントが3.9秒、最高速度が307km/hということを考えれば、3秒台前半と大幅な最高速度アップは容易に推測できる。
パワーは、チューナーが安定性のために再度手直しした8速オートマチックで管理されている。

リーマス社製のステンレス製フラップ式エキゾーストシステム

排気管には、ステンレス製のリーマス製フラップエキゾーストシステムを採用。
輸出バージョン向けには、OPFリプレイスメントパイプと触媒コンバーターなしのダウンパイプが用意されており、パフォーマンスと特にサウンドに大きなメリットがある。
すべてのバリエーションにおいて、エキゾーストシステムのエンドには、直径100mmのカーボン製シーステッドテールパイプが装着されている。

「ジュリアQV」の標準的なサウンドも魅力的だ。特に輸出バージョンでは、もう少し音楽性を高めることができるはずだ。

ホイールアーチでは、8.5インチと10×21インチのクラシックラインのホイールが回転する。
ホイールの仕上げは自由にカスタマイズできるようになっている。
ボディを40mm下げる「H&R」のスプリングは、ぴったりとフィットして、横方向のダイナミクスを向上させている。
ゴールドとシルバーのストライプが入ったトリムセットもマンハートらしい特徴だ。

ブレーキやインテリアなど、写真の車両は標準的な状態だ。
しかし、要望に応じて、これを変更することも可能となっている。
チューニングにかかる費用は、要望に応じて、マンハート社から提示される。
653馬力では物足りない場合には、「QV 600」は、まだ製品ラインの終わりではない。
次にやってくる「QV 700」は、ボディキットを装備し、おそらく700馬力をはるかに超える出力を発揮することだろう。

Text: Moritz Doka
Photo: Manhart