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米国時間9月16日、Walmart(ウォルマート)、Argo AI(アルゴAI)、Ford(フォード)は自律走行車による配送サービスをテキサス州オースティン、フロリダ州マイアミ、ワシントンD.C.で開始すると発表した。

顧客はWalmartの注文プラットフォームから食料品などをオンラインで注文する。ArgoのクラウドベースのインフラストラクチャがWalmartのオンラインプラットフォームと統合されて、注文が転送され顧客の自宅へ配送するスケジュールを決める。開始当初は商用サービスの提供は各都市の一部のエリアのみで、その後広げていく。テストは2021年中に開始する。

WalmartとFordは2018年秋に配送サービスのPostmatesとともに限定的なテストを実施した。このテストはマイアミでで実施され、自動運転車を想定した車を使って食品配送に関するユーザーエクスペリエンスを研究するものだった。Argo AIはこのテストには関わっていなかった。

今回の連携ではArgo AIの自動運転テクノロジーを統合したFordの車両が使われる。Argo AIの共同創業者でCEOのBryan Salesky(ブライアン・サレスキー)氏によれば、今回の目的は自律走行車による配送サービスの可能性を広く示すことだという。

今回の発表には、自律走行車を使って人や場合によっては荷物を運ぶ商用サービスを開始するための、Fordの研究と開発の方針が現れている。同社は専用の自律走行車を現実にどう運用するかについてビジネス面のテストをしてきた。2016年にはArgo AIを支援し、Argo AIとともに自動運転システムの開発とテストをしていた。

今回の発表から、オースティンとマイアミが初期の商用化計画の中心地となることもわかる。

2021年夏にArgo AIとFordは、マイアミとオースティンを皮切りに今後5年間で多くの都市でLyftの配車サービスネットワークに1000台以上の自動運転車を展開する計画を発表した。Argoの自律走行テクノロジーが搭載された初のFordの自動運転車は、2021年中にはマイアミでLyftのアプリから利用できるようになると予想される。

画像クレジット:Photo by Jared Wickerham/Argo AI

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Kaori Koyama)