琉球王家の菩提寺だった那覇市の円覚寺で、1945年の沖縄戦で大破した仁王像が模造復元され17日、報道公開された。爆風で吹き飛んだ断片13点から、沖縄県立博物館・美術館が科学分析や聞き取り調査を経て完成。担当者は「沖縄戦で失われた文化を取り戻せた」と意義を強調した。10月19日から九州国立博物館(福岡県)で一般公開する。
仁王像は木彫の2体で、土台も含めた高さは約2メートル50センチ。迫力のある目つきや筋肉、血管が細かく表現されている。元の彩色が特定できず、色は付けなかった。
戦後に見つかった腕や脚など数十センチの部材を分析し、カヤの木材製と特定した。