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スマホの普及により、写真を撮影するという行為が一般的になっている。ほとんどの人がスマホのカメラで満足していることだろうが、中にはさらに写真を楽しむために、本格的なカメラを使ってみたいと思っている人もいることだろう。

 

ただ、ちょっと躊躇してしまう人もいるのではないだろうか。慣れない人などは「操作が難しそう」という理由で、レンズ交換式のカメラなどは敬遠してしまうかもしれない。

 

そんな「カメラを始めたいけれど、どうしよう」というよくある(?)悩みを解決してくれそうなマンガが『カメラ、はじめてもいいですか?』(しろ・作/少年画報社・刊)だ。

 

地味巨乳女子高生がカメラに目覚める!

主人公の池田ミトは、根暗で顔もパッとしなくて胸が大きくて恥ずかしいから猫背がちの高校1年生。何の取り柄もない普通の地味女子高生だが、同じアパートに住む大学生の綿矢ミサトに誘われて、写真の撮影に目覚めていく。

 

女子高生登山マンガ『ヤマノススメ』の作者の作品だけに、ストーリー的に似ている部分はあるが、僕は『ヤマノススメ』も好きなのでとても楽しく読めた。まだ2巻までしか発売されていないが2022年1月には3巻が出るようなので楽しみだ。

 

カメラへのこだわりが濃い

このマンガ、一時期ネット上でちょっと話題になったことがある。なぜなら、作品中に出てくるカメラが結構“渋め”だからだ。

 

主人公が使うのは富士フイルムの「X-T20」。キヤノンやニコンではなく、富士フイルムというところがマニア心をくすぐる。そのほか、富士フイルムのX-T3、X100T、ペンタックス(リコー)のKP、GR III、ニコンのZ 50にZ 5、COOOLPIX A、ソニーα7c、インスタントカメラのチェキも登場。いやー、渋いラインアップだ。

 

しかも、各話の間にはメーカーやカメラ沼にはまっている人のインタビューやコラムなどもあり、かなりカメラ熱高めの内容となっている。カメラ好きなら隅々まで読んでしまうだろう。

 

もっと気楽に撮影を楽しもう

出てくるカメラのラインアップは渋めだが、カメラに関する小難しい話はそれほど出てこない。今後出てくるのかもしれないが、今のところは主人公がカメラ・写真の世界に興味を持って惹かれているという段階。カメラの選び方も

 

「しっくり来た子を使っていいから」

(『カメラ、はじめてもいいですか?』より引用)

 

という感じで、あくまでもフィーリング重視といった感じ。そのため、カメラに詳しくなくてもすんなり読める。

 

カメラを構えて写真を撮るなんて、結構ハードルが高いと思いがちだが、一度撮影してみれば思ったよりも簡単だし、楽しい。もしカメラを始めたいけれど躊躇しているのなら、『カメラ、はじめてもいいですか?』を読んでみよう。知識なんて必要ない、撮りたい気持ちと撮りたいものがあれば、カメラが楽しめるということがわかるだろう。

 

【書籍紹介】

カメラ、はじめてもいいですか?

著者:しろ
発行:少年画報社

根暗で猫背(そして巨乳な)自分が好きじゃない女子高生のミトがお隣のお姉さんに誘われたのはファインダー越しの世界!? 一眼カメラから新しい世界を見て一歩踏み出そう! 「ヤマノススメ」のしろが描くガールズホビーコミック!

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