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個人的にリリーフ・アルカンタラの評価が乱高下している。13日の試合を見る限りこれはリリーフで行けるか…!?と思ったのだが、17日の試合でその評価も元に戻ってしまった。3試合見た限りのポイントを羅列していく。

10月10日

ヤクルトとの天王山第3戦、4-4同点の6回裏に登板。先頭の元山を安打で出すと続くピンチバンターの嶋には真ん中付近へのストレートであっさりバントを許す。元山に対して3ボール(その後2球ストライク、6球目を安打)になったこともあり、警戒しすぎて四球を出すのが嫌な気持ちはわかる。
先発ならバントでアウト一つ貰うという考え方もありだが、ここは簡単にバントさせてはいけない場面。非常に消極的な一球だった。
その後塩見にタイムリー、青木に四球で一死一二塁。山田に対しても3ボールとなり、ストライクを取りに行ったストレートをタイムリーされて2点差に。ヤクルトは引き分けでもOKということを考えると、阪神にとっては試合が決まったと言える6点目だった。
当然四球は嫌だが、山田レベルならこのカウントでも振りに来ることは頭に入っているはず。
このカウントからでも繊細にストライクを取れる能力、またはストレートでゴリ押せる力が欲しい(外国人枠を使うリリーフにはこのレベルが求められる)。
さらにいえば最悪歩かせるという選択肢も頭の片隅に入れて欲しかった。一二塁なので歩かせたくない状況ではあるが、村上はこの日痛恨のタイムリーエラーを犯している。その上チャンスで凡退となればこの試合はもちろん以降の試合にも影響が出る可能性がある。歩かせた場合は分の悪い賭けにはなるが勝った場合のリターンも大きい。ベンチや梅野はさすがにそこまで開き直れなかったか。

10月13日

同点の7・8回、しんどい場面での回跨ぎ。ここで坂本は今までのアルカンタラのイメージを覆すリードを見せる。とにかく外、外。インコースに構えたのはわずか3球(他に1球逆球で内に)。ストレートやカット系(対左)をそこそこインコースに投げるピッチャーのイメージだっただけに驚いた。今の巨人打線なら連打連打での得点は難しいと判断したのだろう。坂本の好判断。それに応えたアルカンタラも立派。

10月17日

1点ビハインドの7回、本塁打だけはNGの場面。にもかかわらず初球から3球すべて要求より中に入ってきていた。
後ろの坂倉も怖いがここは最悪四球でもいい場面。だがアルカンタラはその頭で投げている感じはしなかった。

出来ればキャッチャー(坂本)にはここでマウンドに行くまではしないにせよ、大きくジェスチャーするなり投球のテンポをずらすなりの工夫がほしかった。これも勉強。