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 東京の自宅療養者は2万人を超え、この1か月半で22倍に増えています。体調が悪化しても入院できず、自宅で不安な日々を過ごす人も・・・。SNS上では、「#コロナ闘病中のみんなで話そう」という投稿が広がっています。

 患者が次々と搬送されてきます。新型コロナの専用病床がある東京・杉並区の河北総合病院。現在43床あるコロナ病床は常に満床の状態。ワクチン接種の効果もあり、65歳以上の入院患者は一時、数人にまで減りましたが、今月に入って再び増えているといいます。

河北総合病院 岡井隆広副院長
 「いま(入院患者の)平均年齢が51歳。65歳以上が22%。7月は65歳以上が11%、平均年齢が35歳ですから、明らかに8月になって年齢が上がってきている。ワクチンを打っていない人で中等症以上になっている人がかなり入院している」

 患者の受け入れ要請を断らざるを得ない状況が続いているため、一般病棟の一部をコロナ病床に改装し、さらに12床増やす方針ですが・・・

河北総合病院 岡井隆広副院長
 「(病床全体の)35%をコロナ病床にするので、コロナでない人の入院医療の受け入れの窓口が少し減ってしまうことはある」

 全国で救急搬送への影響も深刻化しています。患者の搬送先がすぐに決まらない救急搬送困難事案は、先週1週間だけで3361件。6週連続で増えていて過去最多です。

 沖縄県うるま市の民間病院では大規模なクラスターが発生。これまでに64人が死亡したと県に報告していることがわかりました。病院によりますと、先月19日、職員と患者に感染が確認されて以降、入院患者と職員あわせて199人に感染が拡大。死亡した人のほとんどは高齢者だったということです。

 一方で、入院できずに不安な日々を過ごす人たちも増え続けています。

自宅療養中 女性 30代
 「家族全員、2回目のワクチン接種が終わったところだったのでショック。夜になると、すごく熱が上がり、せきが出る。先週は38~39度が続いた」

 都内に両親と住む30代の女性。ワクチン接種を2回済ませていましたが、先週、自身と母親のブレークスルー感染が判明しました。

自宅療養中 女性 30代
 「自宅療養している人が周りにいないので、皆さんどういう症状で、どういう生活をしているのか、声を聞く場所がない」

 不安を抱える中、女性を勇気づけたのはSNS上のあるハッシュタグでした。

 「#コロナ闘病中のみんなで話そう」

 自宅療養者などが自身の体調や体験談などを投稿・共有しているのです。

 「無理に動かないこと」
 「9日後くらいには味覚と嗅覚も戻り始め、コロナになったのが嘘みたいでした」

自宅療養中 30代 女性
 「皆さん、食事も調子の良いときにとったり、工夫されているので、まねできることは取り入れたいと。アドバイスをくださる方もいて、同じような気持ちを共有できるのは、この(ハッシュ)タグがあって良かった」

 東京だけで2万人を超えている自宅療養者、この1か月半で22倍にもなっているのです。現在、都が準備を進めているのが、酸素投与が必要な患者を一時的に受け入れる酸素ステーションです。渋谷区内におよそ130床を用意し、今月下旬からの運用を目指しています。

 そこで急がれるのが人材の確保です。インターネット上には看護師の求人募集のページが。時給は2900円。そして仕事内容を見てみると・・・

 「手持ち無沙汰になるのか、いきなりフルスロットルの現場になるのか、開設してみないとわかりません」

 まだ、業務内容などは不透明なようです。