医師から患者の治療方針の相談を受けている管理薬剤師のなおどらログのなおです。
(提案はしますが、最終的には医師が決めています。)
今回の記事は
長い期間(6年間)勉強してきて結局AIに仕事を奪われるのかな。
薬剤師の仕事していて未だに何も変わっていない。不安。
同じ職場(薬局)だと他の科の勉強ができないな。
そんな人に向けた内容です。
不安は知識をつけることから始まります。
多くの仕事はAIに変わる。
20年後にはAIによって仕事の49%は無くなる可能性があります。
TECH CAMPでAIによってなくなる職業ランキングが出ています。
AIによってなくなる可能性がある仕事・職業
1 一般事務員
2 銀行員
3 警備員
4 建設作業員
5 スーパー・コンビニ店員
6 タクシー運転手
7 電車運転士
8 ライター
9 集金人
10 ホテル客室係・ホテルのフロントマン
11 工場勤務者
引用:TECH CAMP
規定の入力方法が決まっている業務はAIによって変わるでしょう。
医療事務もその流れを受けています。
処方箋も電子化をされます。
通常、薬局には紙の処方箋を患者が持ってきて、医療事務が処方箋の入力をします。
保険番号や薬の内容などを間違えることなく処方箋の内容に沿って入力をします。
これが電子処方箋の場合、患者さんはアクセスコードと確認番号を提示するだけで、薬局のPCが処方箋内容を完璧に印刷をしてくれます。
入力作業はすべてPCがしてくれます。
主だった医療事務の処方箋入力がなくなります。
医療業界でもすでにAIの波を受けています。
薬剤師の仕事もAIにとって変わる?⇨いいえ、対人業務はAIでは難しい。
薬剤師の仕事もAIにとって変わるため、将来の仕事がなくなるのではと言われていました。
私は薬剤師の仕事はAIには難しいと考えています。
AIが発達しても「なくならない仕事」
1 営業職
2 データサイエンティスト
3 介護職
4 カウンセラー
5 コンサルタント
引用:TECH CAMP
なくならない仕事ランキングでの共通点は「 対人業務 」です。
人と人に対する業務が薬剤師ではこれから発展していきます。
薬中心の業務だけではAIにとって変わる可能性があります。
長年薬剤師をしている人ほど、薬中心の業務を行っているため、AIに対して不安をいだいているのでしょう。
私はすでに患者中心の業務を行っています。
患者の状態、年齢、性別などから一つ薬をとっても、人によって使用ができる薬は異なります。
処方医の治療の考え方、薬の使い方、患者の病態、生活状況などから決まった処方というのはありません。
その考えから薬剤師業務でAIに仕事をとられるような内容はありません。
薬剤師は対人業務と薬の知識に特化しましょう。
薬剤師で将来に不安を感じる人は、
- 医師が自ら薬を出すことで薬剤師を介さない。
- 医師から言われたとおりに薬をだせと言われる。
など、薬とは違うところから不安を感じているでしょう。
医師が薬を出す院内処方 ⇨ 薬の種類が大幅に増えている。
医師のみで完結する方法が院内処方です。
文字のとおりに病院の中で薬剤師を介さず薬を渡すやり方になります。
院内処方が流行るかもと言われることがありました。
しかし、薬の種類が大幅に増えています。
今ではGeを含めると何倍にも薬の種類が増えています。
医薬業界も薬が治療に不利益がないように改良を重ねています。
つまり、昔ながらの薬では治療がうまく進まないことも出てきます。
院内処方では医師が薬の飲み合わせをすべて考えなければなりません。
今も年間で何種類も新薬が発売されています。
医師は専門外の薬の勉強をしなければならなくなります。
上記のことからまだ院外処方で出す割合が多いでしょう。
医師から言われたとおりにだせと言われた ⇨ 医師と十分な関係性を作りましょう。
医師から言われたとおりに出せと言われた経緯は様々あります。
しかし、そのように言われるときは
- 医師の考え方を尊重せずに単純に疑義照会をしていませんか?
- 何かしらで疑問を感じたため疑義照会をしているでしょうが、何度も同じことを聞いていませんか?
- それか、治療で適応外処方や治療方針を確認せずに聞いていませんか?
医師は人です。
薬剤師と十分にコミュニケーションをとっていないのに、一方的に考えていないでしょという態度で電話すると医師も腹が立ちます。
対人関係の勉強や専門医の得意科目のガイドラインを読み解きましょう。
これからの薬剤師は人と人の関係がより強くなります。
そのため、相手が不快な気持ちにならないように、言葉、態度を勉強しましょう。
対人関係の強化はビジネスマナーを身につける。
私のオススメはビジネスマナーを学ぶことです。
銀座の雑談手帳と誰からも嫌われない 図解 店員のマナーは人を気持ちよくするわかりやすくする本です。
誰からも嫌われない 図解 店員のマナーはお店をするのに必要なマナーを学ぶことが出来る。
昔ながらの本ですが、愛用しているビジネス書です。
この本から学ぶことは、「 相手の立場に立って、十分に考えることができるようになる 」です。
漫画でストーリー形式で書いてあり、どうやって相手の立場になることができるかを考えることが出来る本です。
この本から医師の立場を考えることが出来ます。
医師の立場から考えて処方内容を考えていることを理解しましょう。
一つ処方せんを出すにしても、
- この薬で治療効果はいいのか。
- 調べたがこの薬以外にいい薬がわからない。
- 他の薬との比較がいまいちわからない。
と様々なことに悩みながら薬を出すこともあります。
その状況下で、
「 薬剤師がこの薬ではいけません、他を考えてください。 」
と言われると医師は
「 私だって考えていないわけではない。腹が立つ! 」
と思って、そのまま出してくれと言ってもしょうがないです。
なら、薬剤師側が、
「 今回の薬を出すにあたって、患者から医師と相談して決めたとお伺いいたしました。
しかしながら、患者の状態に今回の薬があっていません。この薬よりもこちらの薬のほうが飲み合わせなどを含めて治療効果を期待できますが、いかがしましょうか? 」
と説明をしてみましょう。
ここでの文章では、
薬剤師から最初に患者から状態や考えを聞く ⇨ 医師の考えを患者から確認する。
患者と医師が相談して決めた ⇨ 医師が思い悩んで患者と相談をして決めたと考えられる。医師の苦労を汲み取って、医師をねぎらう気持ちで声のトーンを落とす。
患者の状態に今回の薬が合っていない ⇨ ここで正直になぜ電話をしたかを話す。さらに濁すことなく最短の言葉で話すことです。回りくどいとわからないのでイライラさせてしまいます。
こちらの薬が良いかと思う ⇨ 代替え薬がその前の薬と比較してどのようにメリットが合って、治療効果をもたらすのかを丁寧に伝える。
いかがしましょうか? ⇨ こちらが提案をしても薬を決めるのは医師です。
と言うように対人関係の勉強をすれば、自然と相手の立場になった話し方ができるようになります。
その結果、医師だけでなく、患者との会話もお互いに嫌にならず、スムーズにできます。
銀座の雑談手帳から雑談のマナーを知る
銀座の雑談手帳は、銀座で働くホステスさんが書いている本です。
この本で学ぶことが出来ることは「 どんな人でも会話を楽しむ方法 」が書いてあります。
性別、年齢、階級など様々な人に対して会話を楽しむコツが書いてあります。
医師は人です。
近隣のクリニックの先生に挨拶へ行ったとき、処方箋の訂正を持っていったときなどでもさり気なく会話をしましょう。
薬剤師側から雑談を少しづつすることで、顔見知りになります。
そして徐々にお互いを知ることから始めましょう。
お互いを知ることで医師と薬剤師の相談しやすい環境を作りましょう。
これを繰り返すことで、信頼関係が出来ます。
対人関係の勉強をすることで、医師と薬剤師の信頼関係が出来ます。
薬の勉強を徹底的にやりましょう。ガイドラインを全部読みましょう。
目の前にあるクリニックの科目から重点的に勉強しましょう。
そのときに薬剤師の実習生も勉強してもらう8疾患をまずは勉強することをおすすめします。
8疾患とは
- がん
- 高血圧賞
- 糖尿病
- 心疾患
- 脳血管障害
- 精神神経疾患
- 免疫・アレルギー疾患
- 感染症
を指します。
ガイドラインの勉強は無料でできます。
mindsガイドラインと呼ばれる公益財団法人日本医療機能評価機構がガイドラインを提供しています。
最新の医療については有料の場合がありますが、最新の一つ前は読むことが出来ます。
mindsの使い方。ガイドラインの見つけ方
検索方法はmindsガイドラインを開きます。
ここに検索したい疾病を入力します。
例えば高血圧と記入してみましょう。
検索から多くの疾病が出てきますが、それから⇩にいくと
高血圧治療ガイドライン2019がみつかりました。
青い文字をクリックしてください。
ここが開きましたが、更に青い文字をクリックします。
出版案内が出ました。
ガイドラインは購入することが可能です。
そこから下に降りていくと
無料で公開されているPDF版があります。
そこをクリックしてダウンロードすれば、いつでも読むことが出来ます。
更に下に薬剤師向けのパワーポイントがあります。
勉強するときには好きな方をお選びください。
以上をすべての疾患で勉強します。
疾病のガイドラインを読むことはすなわち、疾病治療の常識を知ることです。
医師の常識を知ることでもあります。
勉強をしましょう。
紙に出して読むことは疲れるでしょう。
紙媒体と似たサイズなので読みやすいですよ。
対人関係と薬の勉強をとことん追求しましょう。不安がなくなります。
こうした不安については一つ一つ解決すべきです。
細かく分けると自分で対処ができる部分が見つかります。
不安をなくすためには知識をつけましょう。
薬剤師は対人業務が確実に増えています。
対人業務はAIに取って代わられる心配はありません。
しかし、常に勉強をしなければ続ける事ができない職業です。
一緒に頑張りましょう!
以上!おわり!
参考:TECH CAMP
The post 薬剤師の将来に不安。知識と対人関係力で不安をなくそう!【ポータブルスキル】 first appeared on なおどらログ.