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【AFP=時事】アフガニスタンで暫定政権を運営するイスラム主義組織タリバン(Taliban)の教育省は17日、中等教育学校の男子生徒と男性教員に登校の再開を指示した。女性教員や女子生徒への言及はなく、18日に再開された中等教育からは女性が事実上、排除された。

 通常アフガニスタンの中等教育学校は13〜18歳が対象で、授業は男女別のクラスで行われる。新型コロナウイルスの感染拡大に伴って学校はたびたび休校となっており、タリバンが権力を掌握してからは閉鎖状態となっていた。

 米主導の侵攻作戦によって旧タリバン政権が追放された2001年以降、アフガニスタンでは女性の教育に大きな進歩がみられた。学校の数は3倍になり、女性の識字率はそれまでの倍に当たる30%にまで増加したものの、この変化は都市部に限定されたものだった。

 国連(UN)はアフガニスタンにおける女性の教育について「深刻な懸念」を示している。

 初等教育学校はすでに再開されており、仕事に復帰している女性教員はいるものの、生徒の大部分は男女別のクラスに分けられている。

 またタリバンは、女性が私立大学に行くことは許可しているものの、服装や行動に関しては厳しい制約を課している。

【翻訳編集】AFPBB News

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