私は群馬県下仁田町在住の彫刻家、三輪途道(みわ・みちよ)です。このたび上毛新聞社刊で『祈りのかたち』という本を出版したいと思います。 この本は国宝や重要文化財などの指定物件にとらわれず、また飛鳥、天平時代などのような古い制作年代にとらわれることなしに、彫刻家の現場目線で地方の魅力的なお像を紹介する本です。 一方で、この本は視覚障がい者が読める本の機能(これをLOW VISION BOOKといいます)も持っています。本を右からめくれば白紙に黒文字の普通の本、左からめくれば黒紙に白文字の視覚障がい者用の本を合わせて1冊にしています。私自身が視覚障がい者であり、通常の書籍は読めないことから、視覚障がい者の人も読めるように工夫しました。 私は群馬県の仏像などの文化財の修理保存の現状を皆さんに伝えたいという思いと、視覚障がい者がどうすれば本を読むことができるかを皆さんに問いかけ、理解していただきたいのです。そして、私の本を読んだ方にさらなる視覚障がいデザインを発展させていただきたいのです。私が投げる球は小さな小石ほどですが、どなたか関心ある方に声を上げていただけることを願っています。 クラウドフ