グーグルは、18日にPixel aシリーズの最新モデル「Pixel 5a(5G)」を発表しました。
aシリーズは、いわゆる廉価モデル。リーズナブルな価格ながらも、AIをフル活用したカメラ機能は上位モデルとほぼ同等ということで、人気を集めています。
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Pixel 5a(5G)は、その名の通り、昨年発売された「Pixel 5」の廉価版という位置づけで、これまでと同様、カメラ機能はセンサーも含めてまったく同じ。グーグル自身のオンラインストアで販売されるほか、キャリアではソフトバンクが独占提供します。グーグルの直販価格は税込5万1700円で、予約は本日(8月18日)より開始、発売は8月26日を予定します。
これまでのaシリーズとは違い、Pixel 5a(5G)はどちらかと言うと、かなりPixel 5寄りです。カメラ以外にも、チップセットのSnapdragon 765Gや金属を使った剛性の高いボディ、防水対応といった点がPixel 5から受け継がれています。Pixel 5がフラッグシップモデルでありながら、最上位モデル向けのSnpadragon 865を採用していなかったこともあり、廉価モデルながら処理能力が並んでしまったというわけです。
実機に触れる機会がありましたが、持ち前のレスポンスのよさは健在で、おなじみの「夜景モード」や「Live HDR+」「超解像ズーム」といった機能はそのまま使えました。以下にPixel 5a(5G)で実際に撮った写真を何枚か掲載してみましたが、その写りはPixel 5と比べても遜色ありません。HDRがしっかり効いていて、色味も鮮やかめ。超解像ズームも映像の破たんが少なく、劣化自体はするもののかなり実用的な印象です。
バッテリーに関してはPixel 5より大型化。容量は4680mAhで、4080mAhだったPixel 5より1割以上容量が増えています。ソフトウェア側の機能としては、「自動調整バッテリー」にも対応。バッテリーの持ちは悪くありません。6.34インチと、ディスプレイも6インチだったPixel 5より大きくなっています。90Hzのスムーズディスプレイには非対応ですが、こうした点が廉価版と言えるゆえんかもしれません。
指紋センサーは背面に搭載していますが、これもPixel 5と同じ。マスクを着けたままでもロック解除が簡単にできます。背面のカメラよりやや下に搭載されているため、手に持ったとき人差し指が自然に当たり、使い勝手は悪くありません。ただ、側面や画面内の指紋センサーと比べると、机やテーブル、スタンドなどに置いたまま使いづらいのが難点。インカメラはごく普通の撮影用カメラのため、Pixel 4のときのような顔認証も非対応で、良くも悪くもPixel 5の特徴が受け継がれています。
ここまでは、意図的にPixel 5との比較をしながらPixel 5a(5G)を紹介していきましたが、忘れてはいけないのが、昨年はaシリーズの端末が2機種あったこと。2020年は、4G対応のPixel 4aと5G対応のPixel 4a(5G)の2モデルがリリースされています。
少々厄介なのが、Pixel 4a(5G)が単純なPixel 4aの5G対応版ではなかった点です。当時は5Gに対応させるためのチップセットがSnapdragon 700シリーズまでしかなかったためか、Pixel 4a(5G)は4aと銘打ちながらも、機能面ではPixel 5寄りでした。
例えば、チップセットはPixel 5やPixel 5a(5G)と同じSnpadragon 765G。カメラも、12メガピクセルの標準カメラと16メガピクセルの超広角カメラのデュアルで、ディスプレイにも6.2インチ、フルHDのOLEDが採用されていました。実質的に、Pixel 4a(5G)がPixel 5の廉価版に近い仕様だったため、こことの比較になると、Pixel 5a(5G)があまり進化していないようにも見えます。
バッテリー容量の増加や、防水対応、ボディの素材の3点は差分になりますが、型番の数字を4aから5aに上げるだけの進化なのかについては疑問符もつきます。
イレギュラーなPixel 4a(5G)の存在があったこともあり、何となくマイナーチェンジモデルに見えてしまうPixel 5a(5G)ですが、仕様的にはちょうどPixel 5とPixel 4a(5G)の中間に位置する端末。価格に関してはPixel 5はもちろん、Pixel 4a(5G)よりも安くなっているため、コストパフォーマンは低くありません。秋に登場する予定の「Pixel 6」や「Pixel 6 Pro」までの機能は必要ないというユーザーにとっては、十分魅力的な端末と言えるでしょう。
ちなみに、グーグルによると、Pixel 5a(5G)は昨今の半導体不足から、投入される市場が日本と米国のみに限定されているといいます。生産台数が抑えられているため、特に需要の高い市場に絞ったというのがその理由。Pixel人気の高い国だからこその厚遇と言えますが、裏を返せば、日米以外ではPixel 4a(5G)があればニーズを満たせていたとも考えられます。
こうした理由もあり、Pixel 5a(5G)はMostly Blackの1色展開。21年1月にCleary Whiteが追加されて2色展開になったPixel 4a(5G)とは、カラバリでも差別化が図られています。カラーはMostly(ほとんど)というように、真っ黒ではなく、どことなく緑がかったような色合いに仕上がっています。カラバリの乏しさをカバーするため、ポップなカラーリングのケースも4色発売される予定。ケースで背面が隠れてしまうのであれば本体は1色でOKという大胆な割り切りですが、こうした点も廉価端末らしい部分と言えそうです。
・Google Pixel 4a 5G発表。「ほとんど Pixel 5」で6万円台の高コスパ5Gスマホ
(石野純也。Source:Google。Engadget日本版より転載)
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