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2020年4月の商用サービス開始以来、楽天モバイルを利用してきましたが、2021年12月時点の長期使用レビューを書きたいと思います。

結論「メイン回線としてはとても利用できない。DSDVに対応したAndroidでデータ回線と併用で神回線に」

先に結論を書いておきましょう。

2021年12月現在、楽天モバイルの回線をメイン回線として携帯電話として利用することは、あまりにもリスクが高いです。大きな理由は次の3点。

  • 利用できるエリアが狭い
  • iPhoneで電話着信ができず、履歴にも残らない不具合が発生中
  • キャリアメールサービス開始が時期未定に

利用できるエリアが狭い

プラチナバンドと呼ばれる低い周波数帯を持たない楽天モバイルは、建物の奥では電波が入りにくいことは知られていました。これに加えサービス展開中はエリア外ではauのローミングを利用していましたが、コスト削減もあり、次々とローミング契約を解除しており、半年前よりエリアが狭くなっている地域もあるほどです。

iPhoneで着信できない不具合発生中

7月にiOSではRakuten LinkではなくiOS標準の電話アプリで着信するよう仕様変更が行われました。これ以降、電話が着信しても電話アプリで着信できず、しかも着信履歴にも残らないという「電話」として致命的な障害が発生しています。

端末の再起動などで一時的に復旧するようですが、高級対応ではないですし、既に4ヶ月以上経過した12月現在でも楽天モバイルから、復旧見込みも提示されてい状況です。

キャリアメールのサービス提供時期が未定

「キャリアメール」のサービス提供は、従来は2021年夏に提供予定だったものが、2021年内に提供予定と延期され、12月には「提供予定」と開始時期が未定となりました。一部自治体などキャリアメールの登録が必要なシーンも残っているため、必要性を感じているユーザーがいる中で、次々と約束を反故にしている現実があります。

「楽天モバイル」は「楽天らしい」

良くも悪くも楽天モバイルのこれらの対応は「楽天らしさ」を強く感じざるをえません。「データ使い放題・話し放題で使い放題2,980円」を大きな花火を打ち上げ、実質1年間は無料で利用エリアの狭さを「無料だから」で批判をかわしつつ利用者を広げました。

1年が経過し有料化が始まるとメイン機で利用するに耐えられないと判断した人は引き止めることなく手数料なしで転出してもらう。加入も解約も無料、月1GBまでも無料なので利用者の不満も声も大きくなりにくいのだと思います。

これは不満の声が少ないということではなく、大きくなっていないだけなのですが、楽天らしい営業手法ですよね・・・。

楽天モバイルトップページの「かけ放題」のアピール表現に変化が

楽天モバイルトップページの表現方法もその時々で微妙に表現を変えています。

例えば2021年4月7日時点では、以下のように「Rakuten Linkアプリご利用で国内通話がかけ放題」と明記されており、使い放題・話し放題をアピールしています。7月にiPhoneは標準電話アプリで着信に仕様変更ささましたが、その後の9月13日時点でも、同様の表記でした。

しかし、前述の通り、iPhoneで着信がされない、着信履歴にも残らない。という声が徐々に増えてきた12月になり下のように表現が変わりました。

「月額1100円で1回10分以内、何度でもかけ放題」と表現が変わっています。Rakuten Linkアプリ利用でかけ放題の説明はリンクで小さく表記ささているだけです。

これは暗にiPhoneユーザーのクレームに対しRakuten Linkを利用せずオプション加入を求めていることになります。不満があれば手数料がかからないので解約を・・・。ということなのでしょうか。

 

大企業の営業戦略としては契約を取りに行く上で間違っていないのかもしれません。間違っていないかもしれせんが誠実さを感じられない、と強く感じるのは私だけでしょうか。

そういう意味では楽天らしく「ブレていない」と言えるかもしれません。

楽天のサービス内容を理解し最大限に活用させてもらおう!

これまで、このブログでは何度も、楽天モバイルの記事を書いてきました。応援するスタンスであり契約を継続していますが、ここまで書いてきた通り、私の評価は2021年12月現在、携帯電話としてメイン回線で利用することはとてもできない。と結論に至りました。

エリアの広がりやプラチナバンドの回線付与などにより、数年後に改善される可能性は多いにあると思いますが現時点では私は下記の運用をさせていただいています。

  • Android端末(Pixel 6)で楽天モバイル回線(eSIM)を電話回線としてRakuten Linkで、FUJI Wifi 回線(物理SIM)をデータ通信専用として運用

これで楽天モバイルは維持費0円、FUJI Wifiの通信料金のみで運用しています。

楽天モバイル回線1本だけでは、エリアの不安でとてもできませんし、iPhoneは前述の通り電話の着信ができない不安があるため、不可。AndroidでDSDV運用でデータ通信はFUJI Wifiにソフトバンク回線に任せています。

DSDVのAndroid端末をお持ちの方には、この組み合わせで利用されることを強くお勧めします。データ通信はFUJI Wifiでなくても、他社のMVNO回線でも構いません。話し放題の電話回線を格安で手に入れられるこの組み合わせは最強だと思います。

この運用方法であれば、数年後に楽天モバイル回線1本で運用できるようになった暁には、データ通信のSIMを解約するだけで本当の意味で使い放題・話し放題の携帯電話が完成します。

楽天モバイルの営業戦略は良くも悪くも楽天らしいです。そうであるならば我々も楽天のサービス内容をきちんと理解した上でうまく活用させていただくようにしたいものです。