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ゲーム中に「ラグい」「ラグった」という言葉を聞いたことはありますか?「ラグい」とはオンラインゲームで通信環境などの原因でタイムラグが生まれてしまうこと。ラグができると対戦で不利になったり、味方や対戦相手に迷惑をかけてしまったりとデメリットばかり。
もし自分がラグいと気づかずにプレイしていては、実力を発揮できないどころか楽しく遊べないかもしれません。

この記事では、ご自身の環境にラグがあるか確認する方法と、「ラグい」場合の解決方法を紹介します。

ライター:荒井 啓仁

「ラグい」の意味とは?

「ラグい」とは、画面の表示や操作の受付に時間差が生じてしまう状態のこと。
英語で「遅れ」「ずれ」などの意味の「ラグ(lag)」に由来すると思われ、オンラインゲームや動画配信などで、通信遅延によるタイムラグが発生した際に使われる俗語です。

大勢のプレイヤーが同時に遊ぶオンラインゲームでは、それぞれのプレイヤーがそれぞれのデバイスからインターネットを通じてゲームのサーバにアクセスしてプレイします。このときに何らかの原因で、ゲームの表示や動きにラグが生まれてしまうことがあります。

ラグの原因は、通信環境・パソコン等デバイスのスペック不足・ゲームサーバー側の都合などが考えられます。

ゲームサーバーが原因の場合、基本的にプレイヤー側で解決することはできませんが、原因が自身の環境によるものであれば、改善のため色々と試すことができます。

コントローラー

「ラグい」と不利になる?デメリットを紹介

ラグがあるとオンラインゲームではどういったデメリットがあるのでしょうか?
実際の例も交えて紹介していきます。

「ラグい」と勝てない?バトロワ系では特に注意

Apex Legends』や 『PUBG』などの人気オンラインシューティングゲームは特にラグの影響を強く受けやすいジャンル。
自分の画面が止まっている間に撃たれてしまったり、敵がワープするように動くような状況ではまともに戦闘することすら難しくなるでしょう。
ラグがひどい場合は、ヒット音がしたのに相手にダメージが入ってない状況が発生したりと、ラグはシューティングゲームにおいて致命的といえます。

チームメンバーに迷惑がかかる可能性も

『Apex Legends』や 『フォートナイト』など、チームで戦うことが前提のゲームでよく遊ぶ方はラグに要注意。
ラグいと戦闘で足を引っ張ってしまったり、ゲーム中に回線が落ちてしまう可能性も。
勝つことを目的としたプレイでは仲間に迷惑がかかってしまいます。

Mbpsの画面

まずは回線速度を確認してみよう

「ラグい」と感じる場合、まずは回線速度を確認してみましょう。
ゲームをプレイする端末でWebブラウザを開き、『Speedtest』や『回線速度計測』などのキーワードで検索します。
サイトによって計測方法が異なるため、いくつかのサイトで計測するのがおすすめです。

PS4の場合はインターネットブラウザアプリがあるため、そちらから検索しましょう。
Switchの場合は[設定]から[インターネット]を選び、[接続テスト]を選択。
[接続テスト]後の画面に[通信速度(ダウンロード)]と[通信速度(アップロード)」と表示されます。

一般的に 『Apex Legends』や 『PUBG』など通信量の多いゲームは、ダウンロード・アップロード共に50〜70Mbps程度あれば快適に遊べるというユーザーの意見が多いので、目安にすると良いでしょう。データの送受信にかかる時間を表す「ping値」が30ms以下だとオンラインゲームが比較的快適に遊べるとされています。

ルーターの差込口

「ラグ」解消の解決方法を紹介

通信環境やスペック不足など、ラグが発生する理由はさまざま。
ゲームを遊んでいて「ラグい」と感じる場合は、一つずつ確認して解決を目指しましょう。

通信環境の改善

ラグが発生する原因で最も多いのが通信環境による遅延です。
インターネットの環境を改めて確認してみましょう。

Wi-Fiよりも有線接続で快適に

通信量の多いゲームを遊ぶ場合、Wi-Fiよりも有線接続の方が安定してプレイすることができます。
Wi-Fiでゲームを遊んでいて「ラグい」と感じる場合は、有線LANによる接続への切り替えを検討しましょう。

どうしてもWi-Fi環境下でプレイする必要がある場合は、Wi-Fiの設置方法や機器そのものを変えて電波を改善できる点がないか確認してみましょう。

・関連記事:Wi-Fiの速度が遅くなるのは何で?その原因と対処法はこれだ!

・関連記事:メッシュWi-FiでWi-Fiの電波を強くする!中継器との違いは?

通信機器を見直してみましょう

有線で接続しているのに「ラグい」と感じる場合、モデムやルーターなどの通信機器に問題が発生している可能性があります。

機器の買い替えを検討する前に、通信機器の再起動を試してみましょう。
ONU(光回線終端装置)・モデムとルーターからLANケーブルを全て抜き、電源を落とします。
5分ほど放置してから再度接続すれば再起動は完了。
改善されない場合は、機器を出荷状態に戻してから初期設定をやり直す方法もおすすめです。

見落としがちですが、LANケーブルの確認もしてみましょう。
古い規格のLANケーブルを使っていたり、劣化していれば通信機器の性能が良くてもラグが発生する可能性があります。またLANケーブルには「カテゴリ」と呼ばれる規格があり、通信環境に合ったカテゴリを選ぶことでより良い通信速度が実現できる場合があります。

・関連記事: LANケーブルの選び方。おすすめカテゴリを用途別に紹介

PCやスマートフォンのスペックを確認する

PCやスマートフォンでゲームをしている場合、ゲームの要求スペックにデバイスが対応できていない可能性も。

近年は高精細のグラフィックのゲームが多いため、グラフィックを描写するためのグラフィックボードやデバイスの「脳」にあたるCPUのスペックが低いと処理に時間がかかりラグが生まれてしまいます。

ご自身のデバイスがゲームが最低限動く「必要動作環境/必要スペック」ではなく、快適にプレイできる「推奨動作環境/推奨スペック」であるかゲームのヘルプや公式サイトの情報を確認しましょう。
ゲームによっては設定でグラフィックの質を落とすなどしてスペックの足りないPCやスマートフォンでも遊べる場合があります。

また同時処理を可能にするデバイスのメモリが多く使われていると処理に遅れが出ることがあるため、同時に立ち上げているアプリ・ソフトを閉じるのも一つです。

回線契約の見直しも有効

現在主流である光回線では最大速度1Gbps(=1000Mbps)以上をうたう回線事業者がほとんどですが、時間帯や接続している人数、通信エリアなどによって通信速度は大きく変動します。
契約している通信規格などによっても通信速度は変わることがあるため、契約プランの見直しも一つです。

例えば関西でサービス提供しているeo光の超高速コースなら、プランによって最大おおむね5Gbps/10Gbpsの速度が見込めます。より安定した環境でオンラインゲームを楽しみたい場合はこういった高速回線がおすすめです。

まとめ 

対戦で不利になるばかりか、チームメンバーにも迷惑がかかる「ラグい」状態は百害あって一利なし。
ゲームを遊んでいてラグを感じる場合は早めに環境の見直しをしてみましょう。
手を尽くしてもラグが改善されない場合は、回線事業者の切り替えもおすすめです。