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大手企業でのレシピ開発や、メニュー提案、フードコーディネーターとしても活躍されてきた “試作の鬼”こと料理家のスギヤマヒサエさん。彼女が作り出すレシピはどれもハードルは低いのに、クオリティは高いとレシピサイトNadiaでも多くのファンから支持されています。そんな彼女が出版した『スギヤマヒサエの技あり!極旨うちごはん』(スギヤマヒサエ・著/ワン・パブリッシング・刊)は、お店で出てくるような見た目なのに、調理時間がはやい! 手順も簡単! さらにおいしい! とレシピ難民にはありがたい三拍子揃ったレシピばかりでした。今回はそんなスギヤマさんの新刊に掲載されているレシピを実際に作って、その簡単さをお伝えしていきます!

 

「簡単でおいしい」って、本当に実現できるの?

スギヤマさんの書籍やInstagramを眺めていると、どれもまぁ〜おいしそうな料理ばかり! 表紙に使われている「ルーロー飯」なんて、じっくり煮込んでいるようなテリテリ具合で、お腹が空いている時に眺めたら勝手によだれが出てきそう……(笑)。しかし、このルーロー飯の調理時間はたったの15分! 豚ブロックに片栗粉をまぶすことで、調理時間を短縮しているのだとか。賢い!! これが実現できるのも、スギヤマさんが“試作の鬼”と呼ばれるほど、その料理の最適解を検証し続けてきたからなのだとか。

 

そんなこんなでレシピ開発を考えていたら、結果“簡単でおいしい”が実現。

それは“手抜き”というより“無駄を削ぎ落とした”ポジティブな見直し。

 

「唐揚げはたっぷりの油で揚げるべき」

「ルーロー飯は長時間煮込む料理」

「ゆで卵は鍋で水からゆでないと」

 

いいえ。これは単なる思い込み。

固定概念の枠を外して考えるスギヤマレシピなら、これまでの常識が変わります。

(『スギヤマヒサエの技あり!極旨うちごはん』より引用)

 

実際にレシピを読んで、作って、固定概念が外されまくりました! 80品以上掲載されているレシピの中から、個人的にヒットだった2つのレシピをご紹介します。

 

揚げない! 丸めない! プライパンだけでできちゃう「カニクリームコロッケ」

あくまで私の感覚ですが、「コロッケをつくる」というのは「都内から成田空港へ行く」くらいハードルが高いことです。それがクリームコロッケとなれば、タネを作って冷やして固めて、揚げてって、大変……。海外旅行に行くくらいのハードルの高さになります。

 

でもたまに、ど〜〜〜しても食べたくなる時あるじゃないですか? 冷凍食品やスーパーのお惣菜でも十分においしいけれど、はふはふ言いながら食べたい! そんな願いを叶えてくれるのが、調理時間たったの20分でできてしまう「揚げない! 丸めない! 目からウロコのカニクリームコロッケ」でした。

 

作り方については『スギヤマヒサエの技あり!極旨うちごはん』を読んでいただきたいのですが、本当に簡単なのでご紹介すると、あらかじめきつね色になるまでパン粉を炒め、別のお皿に移しておきます。

 

みじん切りにした玉ねぎを無塩バター(なければ有塩でもOK)で炒めて、そこにカニカマと薄力粉を入れて馴染ませた後、少しずつ牛乳を加えながらちょうど良いとろみになるよう火を入れて調整。塩こしょう、コンソメで味付けしたらタネの出来上がりです。

 

タネをお皿に移したら、その上に炒めたパン粉とパセリで彩りを加えて完成!

 

見た目は「え〜こんなのカニクリームコロッケじゃない」と思うかもしれませんが、口に入れてびっくり! サックサクでとろっとろのカニクリームコロッケでした。今まで成田空港へ行くくらいのハードルでしたが、このレシピを知ってからは都内で2〜3駅先に行くくらいの感覚に。我が家ではパン粉もあまりがちなので、定番メニューにも仲間入りしました。次はちょっと高級なカニカマを使ってみようかな? とまた作るのが楽しみになっています。

 

材料を切ってチンするだけの 「ナポリタンうどん」

次にご紹介する「ナポリタンうどん」は、電子レンジだけでできちゃいます。ナポリタン大好きなのですが、フライパンとお皿にケチャップがべったり付いてしまうので洗い物がちょっと面倒なんですよね。パスタだとゆで時間だけでも5分以上取られちゃうし、ちょっと目を離しただけでも鍋から噴きこぼれちゃったり。お昼に食べよ〜と思っても片付けやら準備でバタバタしてしまい、個人的には食べたいけど腰が重い献立のひとつです。

 

けれどこの「ナポリタンうどん」なら、切った材料と調味料を耐熱ボールに入れて、その上に冷凍うどんを乗せ、ラップして5分チン。その後混ぜ合わせて追加で2分チンするだけで出来上がる超簡単メニュー!

 

 

今回は写真を掲載しようと思ったので別のお皿に乗せましたが、耐熱容器のまま食べてしまえば洗い物も1つで済むし(笑)、お昼に作っても余裕! と思えたレシピでした。

 

『スギヤマヒサエの技あり!極旨うちごはん』には、他にも揚げないヤンニョムチキン、材料3つでできるタンドリーチキン、レンチンで作るハンバーグなど「そんなに簡単でいいの?」と思うようなレシピが満載。パラパラと眺めているだけでも、今度はアレを作ってみよう、家では作ったことないけれど挑戦してみよう、今から作るぞ! と台所に立つのも楽しくなるはず。果汁を絞りやすいレモンの切り方や、スギヤマさんが愛用している調味料一覧などコラムも充実しているので、レシピ以外にも役立つ情報が満載。一家に一冊常備しておきたいレシピ本です。

 

 

【書籍紹介】

スギヤマヒサエの技あり!極旨うちごはん

著者:スギヤマヒサエ
刊行:ワン・パブリッシング

おいしさを追求したら、レシピが簡単に! おうちごはんを手軽にグレードアップできる、技ありレシピをたっぷり紹介します。どこにでも手に入る食材を使って簡単な調理だけですが、味には一切妥協なし。作ってみると「こんなに簡単なのに、こんなにおいしいの!?」と驚くレシピばかりです!

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