ペーパーレスでの経理業務推進に欠かせないのが会計ソフトです。電子帳簿保存法の改正やインボイス制度の導入で、業務フローが変わるため、効率的に経理業務を行うにはますます欠かせないツールとなりそうです。会計ソフトにはさまざまなものが出ていますが、ここでは、人気の高いクラウド型会計ソフトの「弥生会計」、「freee」、「マネーフォワード」を比較してご紹介します。
弥生会計オンライン
出典:クラウド会計ソフト「弥生会計 オンライン」|1年間無料で使える 弥生株式会社(https://www.yayoi-kk.co.jp/products/account-ol/index.html)
弥生シリーズの発売は1987年と実績があり、デスクトップ版と合わせると会計ソフトとしてのシェアは圧倒的。従来の会計方法を踏襲しているため、アナログでの経理を行っていた担当でもすぐに使いこなせます。
銀行明細、クレジットカードの取引データや、レシート・領収書のスキャンデータ、スマホアプリで撮影したデータから自動仕訳され、入力も仕訳も手間知らず。登録したデータから、会計帳簿が自動で集計・作成できます。
日々の取引は、グラフで表示されるので、経営状況を把握するのに役立ちます。決算書の作成も自動で行われ、会計事務所ともスムースに連携できるため、決算時の業務も軽減します。
また、ほかの会計ソフトと比べて価格が安いのもメリット。それでいて、サポートも充実。メールや電話、チャットでのサポートはもちろん、経理業務相談などの質問にも答えてくれます。
クラウド会計ソフトフリー(freee)
出典:無料から使えるクラウド会計ソフト freee | クラウド会計ソフト freee会計「クラウド会計ソフト freee会計」 freee株式会社(https://www.freee.co.jp/)
それまでの会計ソフトの常識を変えたとも言われるfreee。借方・貸方の区別がつかないような経理の素人でも使いこなせるシステムです。入力画面には会計用語もなく、収入と支出を入力していくだけの簡単さが特徴。
入力時に迷うことがあっても、例えば「会議費とは?」などのガイドが表示され、freee内で解決できるようになっています。
決算書は「決算書を作成する」というボタンをワンクリックで簡単に作成可能。決算に必要な書類は全て出力されるので、事前に決算書の作成方法を学ぶ必要もありません。
経理担当がいないスタートアップ企業などで好まれていますが、逆に経理業務がよく分かっている場合は、従来と異なる方式に使いにくさを感じるケースもあるようです。
20名以下の小規模企業向け「freee会計」、20名以上の企業向け「クラウドERP freee」、個人事業主向け「freee」がラインナップされています。
マネーフォワード クラウド(Money Forward クラウド)
出典:無料で試せる経理・会計ソフト「マネーフォワード クラウド会計」株式会社マネーフォワード(https://biz.moneyforward.com/accounting/)
キャッチコピーは「会計業務を約1/2に!無料から使える会計ソフト」。銀行、クレジットカード、電子マネー、POSレジなどのサービスと連携し、入力や仕訳を自動化することで業務の効率化を図れます。
Money Forwardには会計以外にもクラウド人事管理、クラウド勤怠、クラウド社会保険、クラウド経費、クラウド請求書など豊富なソフトが揃っているので、企業の成長やニーズに合わせて増やしていき、各部署の業務と連携していくことが可能です。さらに、他社サービスとの連携の豊富さも他の会計ソフトと比較して群を抜いています。
また、サポートも充実しており、サポートサイトを見てわからないことは、チャットやメールで気軽に問合せできます。
料金プランは、小規模事業向け「スモールビジネス」、中小企業向け「ビジネス」、「IPO準備・中堅・大企業向け」の3コースが用意されています。
Money Forwardは法令改正や増税への対応、サービス改善のアップデートの迅速さに定評があり、今後の電子帳簿保存法改正やインボイス制度にも、素早く対応されることが望めます。
3つの会計ソフトを表で比較(2021年11月現在)
マネーフォワード | 弥生会計 | freee | |
プランと価格 | スモールビジネス(小規模事業者向け) 月額プラン:3,980円/月 年額プラン:35,760円/月 ビジネス(中小企業向け) 月額プラン:5,980円/月 年額プラン:59,760円/年 クラウドEPR(IPO準備・中堅〜大企業向け) お問い合せ・見積りにて | セルフプラン 26,000円/年 ベーシックプラン 30,000円/年 | freee会計 ミニマム 1,980円/月 ベーシック 3,980円/月 プロフェッショナル 39,800円/月 クラウドERP freee(21名~) お問い合せ・見積りにて |
金融機関・クレジットカード連携 | 銀行、クレジットカード、電子マネー、プリペイドカードなど | 法人口座2,000件以上を含む全国3,300件以上の金融機関、クレジットカード、電子マネーと連携 | 銀行、クレジットカード、Amazon、Suicaなど4,000種以上のサービスと連携 |
ほかのソフトとの連携 | 人事労務、勤怠、マイナンバー、社会保険、経費、決済システム、POSシステム、クラウドソーシング、BASE、STORES、POSシステムなど | 個別原価管理、データ移行、データ共有、会計データ分析、帳票作成、仮想通貨、明細取り込み、販売管理システム、顧客管理システム、POSシステムなど | 給与管理、マイナンバー管理、インポート・エクスポート、POSシステムなど |
サポート | メール・チャットサポート、初心者向け導入サポート、FAQ、初心者向け学習ポータル | 電話・メール・チャットサポート、WebFAQ、業務相談 | チャット(無料期間中はAIチャットボット)、電話相談、ヘルプページ、YouTube |
無料期間 | 1カ月 | 2カ月 1年間(ベーシックプランは初年度15,000円)の初年度無償キャンペーンあり | 30日間 |
まとめ
・Money Forwardは拡張性の高さ、アップデートの迅速さに定評がある
・弥生会計はシェアが高く、会計事務所などと連携しやすい
・freeeは操作が簡単で、簿記の知識がなくても使用できる
資料「2022年の電子帳簿保存法改正2つのポイント」ダウンロード
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