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アップルは、Final Cut Pro 10.6のアップデートを発表した。 2021年10月26日よりMac App Storeで、既存ユーザーのには無料アップデートとして、新規ユーザーには36,800円で提供になる。

今回のアップデートによって、8K ProResの7つのストリームの再生や、新しいLiquid Retina XDRディスプレイで8K HDRビデオのカラーグレーディングが、ノートブック上で初めて可能となる。

また、新しいオブジェクトトラッカーも導入。 機械学習を利用して、自動的に顔やオブジェクトを検出し、動きに一致させて映画品質のタイトルやエフェクトをどのMacでも作成できる機能となっている。

Final Cut Pro 10.6の主な特長

今回のアップデートでは、8K ProResの7つのストリームをフル解像度(2億3000万超のピクセル)で再生でき、 ProResビデオを従来の5倍を超える速度で書き出せるようになった。

また、新しいオブジェクトトラッカーを導入。 ビデオ内の顔やオブジェクトの動きに追随するアニメーショングラフィックを効率的に作成できるようになる。

オブジェクトトラッキングの分析は、 新しい16インチMacBook Proでは最大5倍の速度で実行され、アップルシリコンのNeural Engineの機械学習機能を活用して、ビデオ内の顔とオブジェクトの検出を高速化している。

先日発売されたiPhone 13のシネマティックモードで撮影された映像は、Final Cut ProとMotionで簡単に編集が可能。 あらゆるショットの被写界深度エフェクトを調整したり、キーフレームを使って時間経過に伴いエフェクトを変化させられるようになっている。 ビューア内で顔やオブジェクトをクリックするだけで、焦点ポイントを追加または削除でき、撮影し直す必要がなくなる。

また、Final Cut Proのパートナーになるアプリ「Motion」と「Compressor」も、本日アップデート。

新型MacBook ProでMotionを使用すると、複雑なプロジェクトのレンダリング速度が最大で2倍に向上、5倍のフレームレートで8Kビデオの2つのストリームを再生可能となった。

マスク、シェイプ、3Dオブジェクト、ビヘイビア、フィルタをオブジェクトトラッキングと組み合わせたり、 新たに追加されたネオンフィルタを利用して、ビジュアルエフェクトを作成できる。

新型MacBook Proにおいては、CompressorはHEVCビデオのトランスコードを最大2倍の速度で、ProResビデオのトランスコードは最大10倍の速度で実行できる。

またCompressorは、Canon Cinema RAW Lightビデオファイルをほかのプロ用フォーマット(ProResやH.264など)にトランスコードする機能を初めて搭載。 ウォッチフォルダを使うことで、選択したフォルダに置かれたコンテンツの自動エンコードが簡単にできるようになっている。

Motion 5.6およびCompressor 4.6も、 本日より既存ユーザーには無料アップデートとして、新規ユーザーにはMac App Storeを通じて各6,100円で販売。 Macユーザーは、Final Cut Proのフリートライアルにも参加可能となっている。

Appleのワールドワイドプロダクトマーケティング担当バイスプレジデントであるボブ・ボーチャーズは、Final Cut Proと同時にアップデートされたLogic Proについて、次のようにコメントしている。

世界で最もクリエイティブな人々がFinal Cut ProやLogic ProとMacを使って、私たち皆が楽しんでいる記憶に残る映画、テレビ番組、オンラインビデオ、楽曲、サウンドトラックを作り出しています。

Final Cut ProとLogic Proの強力な新機能と、まったく新しいM1 Pro/M1 Maxによって実現したMacBook Proの前例のないパフォーマンスが組み合わさったことで、プロのクリエイターはこれまでにないやり方で創造性の限界を広げることができます。

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