世界的に脱炭素に向けた動きが加速するなか、トヨタ自動車は初めて海外で製造した水素を使って自動車レースに出場しました。
トヨタが自動車レースを通じて開発を進めているのが、水素を燃料として二酸化炭素をほとんど排出しない「水素エンジン車」です。今回は、国内で調達した水素に加えオーストラリアに大量にある低品質な石炭「褐炭」から製造した水素を使いレースに挑みました。
トヨタ自動車 豊田章男社長
「レース参戦をきっかけに、まだまだこういう可能性もあるよねという形ができた。多くの仲間たちが自発的に参加頂いている。これこそが大きな動きなんじゃないか」
今回の水素は空輸しましたが、今後は川崎重工業が開発している液体の水素を運べる船を使って1度に大量に運ぶことを目指します。水素社会の実現に向けてはコスト面などが課題となっていますが、トヨタは自動車業界以外の企業とも協力し、低コストで水素を供給できる環境作りを目指すとしています。