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みずほが、不祥事を何度繰り返しても生まれ変われず、金融庁に「言うべきことを言わない、言われたことだけしかしない」と企業文化を酷評されるに至ったのはなぜか。その真相をえぐるため、本稿ではみずほの前身3行の1行、第一勧業銀行が起こした総会屋への利益供与事件を取り上げる。実は、第一銀行と日本勧業銀行の対等合併で誕生した第一勧銀はこの時、後のみずほでも大問題を引き起こした「たすき掛け人事・縦割り組織化」で傷口を広げてしまった。自らの病巣の広がりと事態の急転を把握できず、首脳人事撤回、役員の大量辞任に追い込まれた第一勧銀。“組織ぐるみ”とされる事件の奥底と、後手に回った行内調査の甘さの裏側に一体何があったのか。