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コロナ禍対応の技術が勢ぞろい IT見本市「CEATEC2021」

 アジア最大級のIT技術の見本市。今年もコロナ禍に対応した非接触や無人会計システムなどが勢ぞろいしました。

 新型コロナの影響でオンライン開催となった、アジア最大級のIT見本市、CEATEC。

記者
 「こちらの商品をこのように置くと、人がいなくても自動で料金が表示されます」

 京セラが出展したのは無人レジシステム。AIに商品を登録するだけで、カメラに写った商品を瞬時に認識します。手に持ったままの商品や、筒状の商品を縦に置いてもご覧の通り。さらに、皿の色や形なども認識できるので、飲食店などの会計にも活用できます。

京セラ 研究開発本部 船津陽平さん
 「対人接触機会の削減というのが求められております。その点において、今回のシステムは活用いただける」

 京セラのシステムは、青果店などの小さな店舗でも一般的なパソコンとカメラ1台、それにディスプレイさえあれば導入できるといいます。

京セラ 研究開発本部 船津陽平さん
 「初期投資がなかなかかけられないお客様に対して、このシステムが導入いただける」

 一方、大手電機メーカー「シャープ」が出展したのは、コロナで目にする機会が増えた透明なパーティションと、指を浮かせた状態で操作ができるディスプレイです。この2つの技術が組み合わされたのがこちら。コロナ感染を防ぎつつ、受付や飲食店でパーティションに情報を表示しながら客は必要な操作を行うことができます。

 コロナ禍に対応した出展が多い中、こんな取り組みも。楽器などを扱うヤマハが出展したのは、1本の指でメロディーを奏でると、それに合わせて伴奏がつき、プロの気分を味わえる「だれでもピアノ」。

ヤマハ ピアノ事業部 古川令さん
 「ピアノの前に座ることができない方々もいらっしゃいますので、そういった方でも(ピアノを)楽しんでいただくにはどうしたらいいかというところから、今回の話が始まっています」

 この技術を使い、実際にコンサートが行われました。1本の指でメロディーを奏でているのは、重度な障がいで外出が困難な、ゆりなちゃん。ゆりなちゃんのピアノを弾きたいという夢の実現のために、リモートによる「だれでもピアノ」の開発が進みました。

ヤマハ ピアノ事業部 古川令さん
 「高齢になってピアノを初めて触るんだよとか、色々な全ての人にピアノを弾くことを楽しんでいただきたい」