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米ニュージャージー州のスターバックスの店員が、A型肝炎の検査で陽性判定を受けた後も出勤して飲食物を扱っていたことが分かった/KYW

(CNN)米ニュージャージー州グロスターにあるスターバックスの店員が今月、A型肝炎の検査で陽性判定を受けた後に数日間、出勤して飲食物を扱っていたことが分かった。当局は来店客数千人がウイルスにさらされた可能性を指摘し、接触から14日以内のワクチン接種を呼び掛けている。

地元当局によると、11月4〜6日と11〜13日にこの店舗を訪れた人は接触が疑われる。

郡保健当局は17日に報告を受けてただちにこの店舗を休業させ、18日に従業員17人にA型肝炎ワクチンを接種した。

19〜20日には店舗近くに臨時の接種会場を設け、A型肝炎のワクチンを打っていない接触者らはただちに接種するよう呼び掛けた。

郡報道官によると、これまでに800人が接種を受けた。肝炎ワクチンの接種としては同州史上、最大の規模とされ、当局者らが州内を車で回ってワクチンを調達した。24日に再び接種会場を開設するため、すでに500回分を確保したという。

この店舗を訪れる客は1日平均600人とされる。1日に何度か通う客もいるが、接触者は数千人に上るとみられる。

感染した従業員は回復中で、接触者の中に陽性反応を示した例は今のところ報告されていない。

A型肝炎は感染力が極めて強く、感染者との濃厚接触や飲食物を通してうつる恐れがある。米疾病対策センター(CDC)によると、感染後2〜6週間で発熱やおう吐、黄疸(おうだん)などの症状が出て、最大で2カ月続く。米国では1995年にワクチン接種が始まってから、罹患(りかん)率が95%あまり低下した。