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京都の“高級料亭”でも・・・ 飲食店での「実証実験」スタート

 新型コロナの感染対策と経済活動の両立に向けた「ワクチン・検査パッケージ」。飲食店での実証実験が21日、全国に先駆けて、京都で始まりました。

 京都・嵐山。古都を代表する観光スポットはコロナ禍で大きな打撃を受けました。秋の行楽シーズンに向け、新たな動きが・・・

記者
 「きょうから古都・京都でアフターコロナ、ウィズコロナを見据えた実証実験が始まりました」

 保津川を臨む老舗料亭、「嵐山辨慶」。お店の中では21日・・・

 「お願いします」
 「ありがとうございます」

 受付で提示しているのはワクチン接種済みの証明書です。京都府内23店舗の料亭で21日から始まった実証実験。利用者に2回目の接種から2週間が経過したことを示す証明書か、PCR検査での陰性証明書の提出を義務付ける一方、人数制限や時間制限は設けません。後日、店が利用客に連絡し健康状態を確認するということで、今後の行動制限緩和のあり方を探ることが目的です。

実験に参加した人
 「顔を合わせて話ができたり、楽しく食事ができたりするのは、前向きなことだと思うので」
実験に参加した人
 「誘われることも誘うことも少なくなったので、きょうはウキウキして来ました」

嵐山辨慶 磯橋輝彦 社長
 「『料亭は安心なんや』と思ってもらえるようエビデンス含め、我々が検証していかねばならない。これからはニューノーマルでやっていかなければならない」

 京都府ではこれまで4回、緊急事態宣言が発表され、料亭への影響も甚大で、去年10月には桂小五郎ゆかりの老舗「幾松」が閉店に追い込まれました。苦境を乗り越えようと、京都では有名料亭がタッグを組み、府の審査項目の2倍を超える100以上の項目を設けた独自の認証基準を作ってきました。

菊乃井 村田吉弘さん
 「自分たちで安心安全を守ろうというのは、他の地方で、これだけの結束力はないのでは」

 今回の実証実験に参加する料亭は、この独自の認証基準もクリアしています。「第6波」に備えた模索が続いています。