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あっと驚く買収劇だが、Bloombergの報道によると、PayPalはソーシャルメディア企業Pinterestの買収を検討しているという。

同記事によると、カリフォルニア州サンノゼに本社のあるPayPalは、買収の可能性をめぐって最近Pinterestに接近している。

匿名の情報筋によると、その場合PayPalは1株あたり70ドルを払い、Pinterestの評価額は約390億ドル(約4兆4464億円)になる。

この記事についてPinterestはコメントを拒否している。またPayPalは、本稿の締切までにコメントの要求に応じなかった。

このニュースを受けてPinterestの株価は約12%上昇し、10月20日の正午には62ドルを超える水準で取引された。これは、52週間高値の89.90ドルを下回っている。

噂されている買収価格は、Pinterestの現在の時価総額400億ドル(約4兆5600億円)に匹敵するものだ。一方、PayPalの時価総額は3080億ドル(約35兆1120億円)となっている。

2021年9月、PayPalは日本でのビジネスを強化するために日本のBNPL(Buy Now, Pay Later)サービスプラットフォームPaidyを、主に現金で約27億ドル(約3080億円)で買収することを発表した。2019年11月には、PayPalは安価な販売サイトを探す探すブラウザのアドオンやモバイルアプリケーションを開発するHoney Science Corporationを40億ドル(約4560億円)で買収する計画を発表している。

Pinterestを買収するというPayPalの計画は、想像以上に理に適っている。

ここ1年半ほどの間に、Pinterestはeコマースプラットフォームへの展開に力を入れ、いくつかの新機能を発表している。2020年4月、同社はプラットフォーム上での新たなショッピング方法を導入し、Pinterestユーザーは、検索やのボード上に新たに追加された「ショップ」タブから、在庫のある商品を閲覧できるようになっている。また、ビジュアル検索を改善し、ピンからより多くの商品をショッピングできるようにしている。

2021年10月初め、Pinterestは、広告主やブランドがサイト上のユーザーに自社製品を宣伝するための新機能を導入すると発表した。これは、Pinterestのプラットフォーム上でのオンラインショッピングや広告の拡大を目的とした最新の取り組みとなる。

米国時間10月14日、Pinterestは共同創業者のEvan Sharp(エヴァン・シャープ)氏が同社の常勤役員の座を離れることを発表した。彼は同社のデザインとクリエイティブの最高責任者だったが、Jony Ive(ジョナサン・アイブ)氏とともに彼の新しいクリエイティブ集団であるLoveFromに移籍している。Pinterestに関してはシャープ氏は同社の顧問として、会社の戦略やプロダクト、デザイン、ブランド、企業文化などの面に注力していく。Pinterestの取締役の座には留まる。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Mary Ann Azevedo、翻訳:Hiroshi Iwatani)