バルミューダフォンからスマホデザインの価値について考えてみた! |
既報通り、バルミューダは16日、同社初となるスマートフォン(スマホ)「BALMUDA Phone(バルミューダフォン)」を発表しました。バルミューダと言えば、一風変わったデザインでありながらも実用性に長けた家電製品やキッチン用品のメーカーおよびブランドといった印象がありますが、そんなブランドがスマホを出すと聞けば、自ずと期待も高まるというものでした。
しかしながら、結論から書いてしまえば、その期待が少し大きすぎたかも知れません。発表されたスマホは小型で持ちやすい流線型の製品でしたが、そのデザインコンセプトや性能、そして価格に納得できる部分が少なくとも筆者には少なかったのです。
普段、デジタルガジェットやサービスに対してチャレンジ精神を汲みながら比較的前向きに捉えつつ、その「良いとこ探し」をすることをモットーとしている筆者でさえそのような印象であっただけに、普段辛口の批評を行っているライターやジャーナリストの評価はさらに厳しい表現が多く見られ、一般の評価に至っては冷めた酷評すら散見されました。
非常に高額でありながら扇風機やコーヒーメーカーなどでは高い評価を得ているバルミューダが、なぜスマホではここまで酷評されてしまったのでしょうか。感性の原点からテクノロジーの特異点を俯瞰する連載コラム「Arcaic Singularity」。今回はスマホのデザインに焦点を当てつつ、その道具としての価値観やデザインの歴史について考察します。