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松下玲子Twitter騙し打ちではない

酷すぎる言い訳をみた

東京都武蔵野市外国人住民投票条例案否決

東京都武蔵野市の法的拘束力の無い住民投票制度の創設に際し、外国人住民にも日本人と同じ居住要件で投票権を付与する内容がありましたが、12月21日、条例案が否決されました。

内容の問題については以下でまとめていますが、ここでは手続面の話を。

松下玲子市長「騙し討ちでは無い、議会で行政報告した」

https://archive.md/1tKl7 https://archive.md/BQpWL

松下玲子市長は「騙し討ちでは無い、議会で行政報告した」などといってますが…

議会への行政報告が選挙公約の代わりになると言ってます。ヤバすぎないですかね?

  • 自分が再選される前提
  • 「行政の議会との関係」の話であって、【市長候補者の市民との関係】で説明してないことは何ら変わりない

行政vs議会の話を対住民の代わりにするとか住民投票を語る資格なし。

『住民投票は議会が機能しない場合の手段』という制度創設の趣旨にも反する。

行政報告というのは以下のものです。

武蔵野市議会総務委員会令和3年8月17日の行政報告

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令和3年 総務委員会 本文 2021-08-17

【河戸行政経営担当部長】  武蔵野市自治基本条例第19条の規定に基づきまして、武蔵野市住民投票条例(仮称)の制定に向けた検討を進めております。今年2月に取りまとめました条例骨子案に対してパブリックコメント等によりいただいた御意見を踏まえて、さらなる検討を行い、このたび、条例素案を作成いたしました。また、検討の過程におきまして、関連する自治基本条例の規定にも一部改正が必要と判断したため、自治基本条例の一部改正素案と併せまして、住民投票条例素案について意見募集を行います。
 資料の1、骨子案に対する意見集約の結果についてです。パブリックコメント等の意見集約の結果につきましては、(1)の表のとおりとなります。全部で118件の御意見をいただきました。お寄せいただきました御意見の内容と、それに対する現時点での市の考え方は、条例素案、緑色の表紙の冊子になりますが、そちらの42ページ以降に掲載されております。
 (2)無作為抽出アンケートの結果です。ここでは、外国籍住民を投票資格者に含めることについてと、署名要件を4分の1以上とすることについての2本に絞ってお聞きしました。結果につきましては、記載のとおりとなっております。実施結果の詳細につきましては、条例素案の54ページ以降に掲載されております。
 裏面を御覧ください。その他といたしまして、自治基本条例の周知及び骨子案に対する意見交換を目的とした意見交換会をコミュニティセンター4か所で実施し、延べ85名の方に御参加をいただきました。
 続きまして、条例素案の内容についてです。このたび取りまとめました条例素案、緑色の表紙の冊子でございます。こちらを御覧いただきまして、全体の構成について御説明をさせていただきます。まず、目次を御覧ください。第1章といたしまして、住民投票条例の検討について、これまでの経緯、今後の予定、住民投票実施の流れなどについての説明を記載しております。そして、第2章は本編となっておりまして、本市における住民投票制度の34項目についての具体的な内容の案とそれぞれの説明などが記載されております。第3章は資料編ということで、関係法令ですとか、骨子案に対していただいた御意見の内容などを掲載してございます。
 以上が全体の構成となりますが、本編の説明といたしまして、まず、この条例素案の基本的な方向性につきまして御説明をさせていただきます。こちらの資料に戻りまして、2の(2)を御覧ください。1)合併などの廃置分合や一つの丁目以上の規模の境界変更を行う場合には、署名収集等の要件を設けずに、市長の決定により必ず住民投票を行うことといたします。2)です。廃置分合、境界変更以外の市政に関する重要事項については、住民が一定数以上の署名を集めて発議をするという手続が必要となります。本市における住民投票制度は市民自治の推進を目的とした制度でありますので、この場合、発議できるのは住民のみとし、市長や議会、議員の方がこの制度を利用して住民投票を発議することはできないものといたします。続いて、3)です。重要事項については、市長と議会が審議をして決定するという二元代表制の意義を踏まえ、必要な署名数は一定程度高くする必要があると考え、投票資格者総数の4分の1以上、約3万2,000件とし、必要な署名が集まれば議会の議決を要せずに住民投票を行うことといたします。続いて、4)、多様性を尊重する観点から、投票資格者には外国籍の方を含むものといたします
 続きまして、骨子案に対していただいた主な意見に対する検討結果につきましては、別紙2のほうにそれぞれの考え方を抜粋しておりますので、こちらを使って御説明をさせていただきます。別紙2を御覧ください。全部で7点ございます。
 1点目です。住民が住民投票の発議をした場合に、それに対して市長が可否を決定することになりますが、その場合、第三者機関による判断の機会を設けるべきという御意見をいただきました。こちらにつきましては、住民が発議をしたところ、市長がそれを却下した場合は、その決定はいわゆる行政処分に当たりますので、却下された住民は行政不服審査法に基づく審査請求を行うことができます。その審査の過程においては、第三者機関である行政不服審査会が市長の決定に違法・不当な点はないかについて審議をいたします。したがって、第三者機関が市長の決定に関与する仕組みは、現行の法制度上、担保されておりますので、この条例において特に第三者機関は設けず、骨子案のとおり、市長が判断することといたします。
 2点目です。投票資格者に外国籍の方を含めることにつきまして、反対、あるいは在留期間等の追加の要件を設けるべきといった慎重な立場の御意見を一定数いただきました。こちらにつきましては、条例に基づく住民投票には法的拘束力がなく、公の意思の決定に参加する選挙権等とは明確に位置づけが異なること、自治基本条例では市民の要件に国籍の要件はなく、共に地域に住み課題を共有する外国籍の方を含めないことは本市の自治の原則に照らしてふさわしくないと考えること、外国籍の方のみ在留期間などの要件を設けることには明確な合理性がないことなどによりまして、骨子案のとおり、引き続き3か月以上武蔵野市の区域内に住所を有する方は外国籍の方も含めまして投票資格者といたします。なお、この点につきましては、無作為抽出アンケートでは7割以上の方の賛成をいただいております。

ー以下省略ー

選挙公約に無かった外国人住民投票権

「常設型住民投票制度を確立する「住民投票条例」の制定を公約に掲げ事前レポート」などとも書いてますが…

武蔵野市長松下玲子の公約

選挙用のビラでは「より進んだ市民参加に挑戦するまち」とあるだけで住民投票条例案に関すること一切記載されてません。

ここはスローガン的なものを書いているだけで、具体的には別の所で書いていたんでしょうか?

松下玲子公約、外国人住民投票権

いのちを守り育む武蔵野を!松下玲子市政1期目の実績と武蔵野市政次の目標魚拓

いのちを守り育む武蔵野を!住み続けられるまち武蔵野へ!松下市政1期目の振り返りとさらなる未来へ9つのまちづくり宣言と具体的政策提案魚拓

「討議資料」とはこの資料ですが、『「住民投票条例」の制定』とだけ書いてあり、外国人住民への投票権付与については一切書かれていません

左側を見ると「多様性を認め合い…」という項目があるのがわかりますが、ここで記述されていても良かったはずの内容なのに、一切書かれていません

パブリックコメント実施やアンケートはあったが…

たしかに、3月締切のパブリックコメント8月締切のパブリックコメントが実施されていますが、前者は意見総数16件、後者でも意見総数125件と、これだけをもって住民に周知されていたと言えない。

そもそもパブリックコメントは、広く一般国民・住民に意見を伺う建前ですが、内容としては専門家や事業者らを対象としているとしか思えないものもありますし、パブリックコメント実施の事実と結果がいちいち広報されることは稀です。

それから3月中旬にアンケートも実施され「外国籍市民も投票資格者に含める」の賛成が73.2%でしたが、無作為抽出の2000名中、有効回答が507人のものでした。

武蔵野市住民投票条例(仮称)骨子案に関する無作為抽出市民アンケート実施結果

逆に言えば、そこまでしていた重大な政策について、10月実施の市長選挙では一切表に出さなかったのは不思議で仕方がありません。

「騙し討ち」では無いかもしれないが、そう言われても仕方がないでしょう。

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