本日未明に配信された 「watchOS 8」 には、「AssistiveTouch for Apple Watch」 という新機能が実装されている。
この機能は、Apple Watchを装着した状態で手を握ったり、手首や指の動きを検知し、画面を触らずにApple Watchを操作できるというもの。手や腕に障碍をもつユーザーのために開発されたアクセシビリティ機能だ。
手の動きだけでApple Watchを操作できるアクセシビリティ機能がApple Watchに実装
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「AssistiveTouch for Apple Watch」 は、Apple Watchに内蔵されたジャイロスコープや加速度センサー、光学式心拍センサーを使用して、ユーザーのハンドジェスチャーを検知する。
検知できるジェスチャーはおおきく分けて2種類。親指と人差し指をくっつけるピンチと、手のひら全体を握りしめてグーを作るクレンチ。またこれらの操作を2回連続して行うダブルピンチと、ダブルクレンチ。これらで腕を使わずにApple Watchを使用することが可能だ。
クレンチは主に決定、ピンチは選択するボタンの変更に使用する。また、ダブルクレンチをするとアクションメニューを呼び出すことができ、ここからスクロールやDigital Crownを押す、あるいは回すときの動作をさせること。また、画面にカーソルを表示させ、特定箇所のタップ操作を擬似的に行うこともできる。
これらの操作は、すべてユーザー側でカスタマイズすることができる。人によってどこに障碍があるかは人それぞれで、これに対応するため、各操作の割り当てを自由に変えられるようになっている。
「AssistiveTouch for Apple Watch」 があれば、手や腕に障碍をもつユーザーの一部がApple Watchを操作できるようになる可能性がある。最近多くの企業がアクセシビリティに力を入れているが、アタッチメントなど別の何かを必要としない今回の 「AssistiveTouch for Apple Watch」 は、すべてのユーザーに等しい体験を提供することを重視するAppleならではの機能と言えそうだ。
本機能は、Apple Watchの設定アプリにある 「アクセシビリティ」 > 「AssistiveTouch」 の項目から有効にできる。各種カスタマイズも同項目から可能だ。
なお、AppleはWWDC 21で 「AssistiveTouch for Apple Watch」 を発表したとき、対応機種について直接言及していなかったが、ブラジル人ジャーナリストPedro氏 (via @Krgn1002さん) によれば、本機能はApple Watch Series 6/SE以降のデバイスで使用できるとのこと。残念ながらApple Watch Series 5以前のデバイスでは使用することができないため、その点は注意が必要。この件についてはApple Japanに問い合わせ中。新しい情報が分かり次第追記する予定だ。
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