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文書の中で、かかりつけ医は今回の経緯を説明しています。

今月2日、診療所で女性の妊婦健診が行われましたが、この時は特に問題はなかったということです。

しかし今月8日から女性に発熱などの症状が出て、11日には新型コロナウイルスの検査で陽性になったと診療所に連絡がありました。

その後、15日から2日間、保健所などで入院調整が行われたものの、受け入れ先は見つかりませんでしたが、この間診療所の医師が関わることはありませんでした。

診療所の医師に保健所から連絡が入ったのは17日の午前中。

女性に少量の出血などがあり、産科として搬送先を探してほしいという依頼だったということです。

ふだん搬送先として協力してもらっている病院に相談をしましたが、早産には対応ができないのでほかをあたってほしいと言われたということです。

そこで産科の搬送先が見つからない場合に広域で搬送調整を行う県のコーディネーターに依頼をしました。

しかし対応できる医療機関が見つからないまま、午後になって保健所から連絡があり「妊婦に対する薬の投与の相談を行うなど、かかりつけ医自身がバックアップを行う形で産科のない施設と受け入れの交渉をしてもいいか」と聞かれたため「本人の治療優先でそれでもかまわない」と返事をしたということです。

この時点で医師は「子宮の収縮はあったものの痛みはない」という認識だったと答えています。

その後、保健所から「陣痛になっているようだ」と連絡があり、受け入れ先を探したものの見つからず、今回の事態になったということです。

医師は「皆様が必死になって搬送先を探してくださったのですが、残念ながら見つからなかった。本当に残念で仕方ありません」とつづっています。