バノン氏の召喚拒否は「議会侮辱罪」 下院が司法省に訴追求める
トランプ前大統領の元側近スティーブ・バノン氏が連邦議会襲撃事件の検証委員会からの召喚を拒んだことについて、アメリカ議会は「議会侮辱罪にあたる」として、司法省に訴追を求める決議を採択しました。
今年1月6日に起きた連邦議会襲撃事件については下院の特別委員会が調査を行っていて、先月、トランプ前大統領の元側近スティーブ・バノン氏らの召喚を決めました。
しかし、トランプ前大統領が議会や裁判所に対して証言を拒否することができる「大統領特権」の対象になると主張したことを理由に、バノン氏側は召喚に応じませんでした。
これを受けて、下院は21日、バノン氏の召喚拒否を「議会侮辱罪」として、司法省に訴追を求める決議案を審議。採決の結果、民主党議員全員と共和党議員9人が賛成し、賛成多数で採択されました。今後は司法省が訴追するかどうかを判断することになります。議会侮辱罪は最大で禁錮1年と罰金10万ドル(約1140万円)の刑事罰の対象となります。
トランプ前大統領は、下院での採決に先立ち、「暴動が起きたのは去年11月の大統領選挙の日で、1月6日に起きたのは抗議だ」との声明を出しています。