世界的なコンテナ不足などにより、コンテナ運賃が高騰しさまざまな物流に支障が出ていることが問題となっている(ジェトロ)。この問題が響いて日本では物価の優等生とも言われた大豆製品の価格に影響が出ているという(NHK)。
輸入大豆の多くは米国からコンテナ船で運搬され日本に届く。その後にコンテナ船の一部は米国で荷物を積んで日本などの様々な場所に寄港することにより、効率的に運賃を稼ぐ仕組みを取ってきた。ところが最近ではアジアから荷物を積んだコンテナ船が米国に着くと、荷を降ろしてコンテナをカラにしたままアジアに引き返す状態が続いているそうだ。
原因は米国での急激な経済の回復にあるという。中国はその米国需要に応えるため、中国からアメリカに向かう航路にコンテナ船をかき集めた。運輸会社は「カラ」のコンテナを運んでも稼げないが、需要が高く運賃も高い米国向けの航路にコンテナを集中させることにより、片道が「カラ」のコンテナでも十分に収益を上げることができるようになった。このため米中路線以外の収益性の低い分野の輸出が滞ってしまっているようだ。
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