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このページを開いたあなたは「Chromebookって安いけど大丈夫?」という疑問を持っていることでしょう。このページを読めばきっと大丈夫だということが分かります。ぜひ納得してChromebookを手にしていただければと思います。

Chromebookは比較的安いPCが多いです。Chromebookの主流は3〜5万円程度のクラスであり、これはMacbookやWindowsと比較すると半分程度の値段になります。

めっちゃ安いやん!

MacbookならMacbook Airが最も安いグレードで、公式サイトでは115,280円が最安値となっています。

Windowsは各メーカーから様々あり、安いものであれば2万円程度であります。しかしながら正直に言えばこのようなWindowsの安いPCは動きが遅かったり、ストレージの容量の空き不足でまともに動かないものが多い、というよりほとんどのものが、快適に使えないでしょう。頻繁にアップデートするWindowsでは、ストレージやメモリといったPCの性能に余裕がないと不満が貯まると思います。個人的には7万円くらいが快適に使えるレベルと思います。

ただしこれらはあくまで日常使うネットや動画視聴、ちょっとしたゲームなどの使用であり、ヘビーな動画編集や最新の3Dゲームをするなら15万円以上は必要です。

ところがChromebookなら同じ日常的に使用する範囲であれば、3〜5万円程度で快適に使えてしまいます。実際私は4万円のChromebookを使用していますが、家にある動画編集やPCゲーム用のWindowsのデスクトップPC(2018年くらいに約15万円で自作したPC)と比較しても、日常ユースなら遜色ない使い心地です。むしろアップデートの煩わしさや手軽さ、起動の速さなどを考慮すると、Chromebookの方が良いと思うくらいです。

でも安くて大丈夫なん・・・?

安くて使い勝手の良いChromebookですが、私のようにひねくれた人(あなたは違うかもしれませんが)は「安くて良いなんて、なにか裏があるに違いない」と思うでしょう。

裏があると言えばあるかもしれません。ユーザーにはなんら不利益はないですが、当然GoogleにはChromebookを安くする思惑や戦略があります。その戦略について解説いたします。

Chromebookはなぜ安いのか?

Chromebookが安い理由はズバリ、「Chorome OS」にあります。Chrome OSはWindowsでもMacでもない、Googleが考えた新しいOS(Operating Soft:パソコンを動かす基本ソフト)です。このChrome OSこそが安さの秘密であり、そこにGoogleの戦略があります。

ではなぜChrome OSが安さの秘密なのかを解説します。

なぜChrome OSが安さの秘密なのか

Chrome OSによってなぜ安くなるのか。それは大きく分けて以下の2つの理由があります。

①Chrome OSは安いPCパーツでもサクサク動くため
②Chrome OSは無償で提供されているため

Chromebookは安いパーツでもサクサク動く

Chromebookは比較的安価なPCパーツで構成されています。例えば同じ構成でWindowsを動かそうとしても、動きが遅かったり、そもそも動かない場合もあります。以下は必要スペックを比較したものです。

Chrome OS Windows10 Windows11
CPU 2007年以降のCPU推奨 1 ギガヘルツ (Ghz)以上のプロセッサまたは システム・オン・チップ(SoC) 1 ギガヘルツ (GHz) 以上で 2 コア以上の64 ビット互換プロセッサまたは System on a Chip (SoC)
メモリ 2GB以上 2GB以上 4GB以上
ストレージ 16GB以上 32GB以上 64GB以上

Chrome OSとほぼ同じChromium OSの必要スペックはこちら
Windows10の必要スペックはこちら
Windows11の必要スペックはこちら

必要スペックからも、Chrome OSは比較的性能が低くても作動することがわかります。性能が低いパーツほど当然安くなるので、結果的にChromebookは安くなる、ということになります。

低スペックのPCでもサクサク動くから安いんだね!

ChromebookのOSは無償

WindowsはOSが有償です。当たり前のように思いますが、Windowsはタダではありません。個人で買おうと思うと、15,000円くらいです。一方、Chrome OSは無償です。よって、PCメーカーはOSにお金をかける必要がない分、Windowsより安く売ることができます。

Chromebookを安く売るのはGoogleの戦略に有り

ここまでChromebookはChrome OSのおかげで安くなっていると解説しました。一方で、なぜGoogleはこのような戦略を立てる必要があったのか。それはGoogleが利益を上げるため、具体的には多くの人にGoogleのサービスから広告を見てもらうためなのです。Google検索だけでなく、スマホのandoroidやPCのChrome OSを多くの人に使ってもらい、広告収入源を増やそうというのが狙いだと思います。

なるほど。Googleの企業として利益を増やす戦略なのね。

そして安さを売りに発展途上国と教育期間でのシェア拡大を狙うのです。

先進国のPCのOSシェアはすでに飽和状態です。多くがWindowsを利用し、一部クリエイターにはMacという2強寡占状態が続いていました。先進国でPCシェアを奪うことは容易ではありません。Googleはおそらくその代わりに人口増加が期待され、高価なPCは買えないであろう発展途上国へ目を向けたのだと考えます。

そして教育機関への導入も積極的です。安く、一括管理がしやすいChromebookは日本でもシェア約44%と大きなシェアを獲得しています。子どもたちが最初に触れるパソコンとしてChromebookを選ばせることで、その後もChromebookを使う可能性があり、これもgoogleが多くの人に使ってもらう長期戦略だと思います。

全国1741すべての自治体を対象に行われたこの調査では、1478自治体が端末の導入状況について回答している。それによると、Google Chrome OSの端末は327万8110台に及び、全調達台数の43.8%のシェアを獲得した。Google Chrome OSの端末とは、すなわち「Chromebook」のことだ。

https://toyokeizai.net/articles/-/423143

実際に2021年第1四半期の世界PC市場で、前年同期比でChromebookのシェアは275%アップという驚異的な伸び方です。

まとめに代えて

Chromebookが安い理由はChrome OSによるもの(安いパーツでもサクサク動く、OSは無料)だと解説してきました。

Googleが安いChromebookで経済的格差を乗り越え、多くの人にパソコンを提供するという、慈善的な意味合いはもちろん称賛されるべきでしょう。しかしその裏には、Googleの利益を拡大する成長戦略が間違いなくあります。

一方で、一般ユーザーは特にこれを気にする必要はありません。WindowsやMacだけでなく、第3のOSとして、市場に競争を生み、結果としてユーザーは安くて良いものを手に入れることができるようになりました。一般ユーザーにとって選択肢が増えるというのは良いことです。

単純に安いというのはありがたい!

なんとなくChromebookの安さに違和感を感じている人は、この記事を見て納得して、Chromebook購入を選択肢に入れてもらえればありがたいと思います。以上、Chromebookはなぜ安いのか?という話題でした。