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Audi(アウディ)は、2025年までに30台以上の電気自動車およびプラグインハイブリッド車を市場に投入する計画の一環として、拡大するポートフォリオの中で4番目および5番目の電気自動車となる「Q4 e-tron(Q4イートロン)」および「Q4 Sportback e-tron(Q4スポーツバック・イートロン)」の米国導入を発表した。

2019年のジュネーブ国際モーターショーでコンセプトモデルとして初公開されたQ4 e-tronは、アウディの電動SUVではエントリーモデルにあたり、価格もそれを反映したものとなっている。米国では1095ドル(約12万円)の運送費を含め、4万4995ドル(約493万円)からと設定されている。注目すべきは、電気自動車のQ4が、ガソリンエンジンを搭載する同社のSUV「Q5」よりも、約1000ドル(約11万円)安いことだ(現時点で日本仕様・価格は未発表)。

米国で販売されるQ4 e-tronファミリーには、全部で3車種が用意されている。「Q4 50 e-tron quattro(Q4 50 イートロン・クワトロ)」と「Q4 Sportback 50 quattro(Q4スポーツバック 50 イートロン・クワトロ)」は、2基の非同期モーターを搭載する四輪駆動で、EPA(米国環境保護庁)による推定航続距離(一度の満充電で走行可能な距離)は、どちらも241マイル(約388キロメートル)となっている。

もう1台の「Q4 40 e-tron(Q4 40 イートロン)」は、非同期モーターを1基のみ搭載した後輪駆動車だ。そのEPA推定航続距離はまだ発表されていない。基本的にスペックは以下のようになっている。

画像クレジット:Audi/スクリーンショット

新型Q4は、2021年3月にTechCrunchでも紹介したように、その頑強そうな外観のパッケージにアウディの技術が詰め込まれたクルマになっている。特に、オプションとして用意されるAR対応フロントガラスは注目に値する。

大きめのコンパクトSUVに属するQ4は、オーバーハングが短く、ホイールベースは2764ミリメートル。そのため、外側からはコンパクトに見える。しかし内部には、全長1.83メートルの室内空間があり、大型SUVに匹敵する広さだ。Q4 40 e-tronとQ4 50 e-tronはオールシーズンタイヤを装着した19インチのホイールが標準装備となり、Q4 Sportback 50 quattroはより大径のオールシーズンタイヤ付き20インチホイールを標準で装備する。

重要な点は、Q4 e-tronがアウディの親会社であるVW(フォルクスワーゲン)のモジュラー・エレクトリック・ドライブ(MEB)と呼ばれる車両アーキテクチャを共有していること。この柔軟性の高いモジュラーシステムは、VWが2016年に初めて公開したもので、さまざまなEVモデルを効率的かつ費用対効果の高い方法で作るために開発された。

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画像クレジット:Audi

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Hirokazu Kusakabe)