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スマホメーカーのOPPOが、完全ワイヤレスイヤホンの新モデル「Enco Free2」を発売しました。アクティブノイズキャンセリング搭載で、実売価格は1万3980円。昨年発売された「OPPO Enco W51」は、1万5800円(発売当時)ながら音質が良くて驚いたのですが、新モデルはさらに性能を向上させつつより手ごろな価格になったようです。

 

OPPOのイヤホンは、やはりOPPOのスマホと一緒に使うのがベストなのか? それとも、iPhoneなど他社のスマホでも同じように使えるのか? Enco Free2を、筆者が普段から使っている「OPPO Find X3 Pro」と「iPhone 11 Pro」とペアリングさせて使ってみました。

 

ANC機能搭載で最大30時間の音楽再生が可能

Enco Free2はカナル型で、耳に差し込む楕円形から短いバー(軸)が伸びたスティックタイプ。片耳が4.4gで、装着感は軽やか。3サイズのイヤーピースが付属しています。

↑カナル型でベーシックな形状。カラバリは、このホワイトのほかにブラックもある

 

↑サイズ感はアップルのAirPods Pro(左)に近い

 

イヤホンの外側をタップしてスキップ、一時停止などの操作ができ、なぞれば音量調整もできます。このタッチ操作を自分が使いやすいようにカスタマイズできることも特徴。

↑イヤホンのスティック部分をタップしたり、なぞったりして操作できる

 

ノイズキャンセリング(ANC)は、フィードフォワード方式とフィードバック方式を組み合わせたハイブリッド型。前モデルのEnco W51は最大35dBのキャンセリング性能を有していましたが、Enco Free2は最大42dBに向上しています。さらに、ユーザーの耳の形状やイヤーピースの装着状況を検知して、キャンセリング効果を最適化する機能も追加されました。もちろん、イヤホンを着けたまま周囲の音を聴ける外音取り込み機能にも対応しています。

↑装着したところ。装着状況を検知してノイズキャンセリングの効果を調整する機能も備えています

 

充電ケースは、楕円形のためか、やや大きく見えますが、手のひらに収まるサイズ感。イヤホン単体で最大6.5時間(ANCオンなら4時間)、充電ケース使用で最大30時間(ANCオンなら20時間)の音楽再生が可能です。

↑充電ケースは38.8gという軽さ

 

↑底面にUSB Type-Cポートを備えています

 

OPPOのスマホとの相性は抜群!

まずは、OPPO Find X3 Proとペアリングさせて、「YouTube Music」を聴いてみました。OPPOのスマホとは「Quick Pairing」が可能。充電ケースを開けて、スマホの画面に表示される「接続」をタップするだけで、接続は完了。次回以降も、Bluetooth画面でのオン・オフ操作をすることなく、自動で接続できました。

↑OPPOのスマホとは、充電ケースの蓋を開けるだけで接続する

 

なお、イヤホンの設定にも専用アプリをインストールする必要はなく、Bluetooth画面から行えます。これはOPPOのスマホだけの利点です。

↑OPPOのスマホならBluetoothの設定画面からイヤホンの詳細設定が可能

 

デフォルトの設定でJ-POPや洋楽、クラシックなどを聴いてみると、音質は雑味がなく、低音も高音もバランスよく響く印象。今回は、北欧のハイエンドスピーカーブランド・Dynaudioとコラボして音質をチューニングしたそうなので、その効果が現れているのかもしれません。ノイズキャンリングの効果も明確に実感できました。

 

とはいえ、最近のワイヤレスイヤホンは総じて音質が向上しています。正直なところ、Enco Free2の音質が他者に比べて「圧倒的に良い」とか「コスパがすごい」というほどではありません。音質面には十分満足できる、といったところでしょうか。

 

自分に最適な音質を作れる機能は試してみる価値あり!

Enco Free2の優位性は、音質や操作性を細かくカスタマイズできることにあります。まず、便利に思ったのが、イヤホンのフィットテスト。これはイヤホンを正しく装着できているか? イヤピースのサイズは適正か? を確認できる機能です。

 

イヤホンには最初からMサイズのイヤーピースが取り付けられていて、筆者はそれで “ちょうどいい” と感じていました。しかし、このテストを試してみると、両耳ともに「普通」と診断されてしまったので、イヤーピースをLサイズに交換すると「良好」になりました。実際、「良好」になると、雑音が入りにくくなるためか、音の明瞭感が増した気がします。

↑自分ではMサイズで問題ないと感じていたが、テストの結果は「普通」。イヤーチップをLに交換すると「良好」になった。SかMか? あるいはMかLか? と迷った場合は、このテストを試したほうがいいだろう

 

自分の耳のサイズって測ることがないので、よくわからないですよね? 筆者と同じように、Mサイズで違和感がなくても、実はSサイズやLサイズのほうがよりフィットするという人がいるかもしれません。Enco Free2を買われた方は、ぜひ最初にテストをしてみてください。

 

音の聞こえ方をテストして、音質を自分に最適化することもできます。静かな場所で、イヤホンから出力される様々な音が聞こえるか否かをテストするもので、左耳、右耳の順に行い、3分ほどかかります。テスト後に、最適な音質が提案され、その音質を選択することができます。

 

どのような音が提案されるのかは人によって異なるでしょうが、筆者の場合、最適化された音のほうがボーカルの輪郭がはっきりした印象を受けました。年齢が進むと聞こえなく音があるって聞きますよね? そういったことも最適化に関係していると思われます。

↑各帯域の音の聴こえ方をチェックして音質を最適化することもできる

 

設定からイヤホンのタッチ操作を変更することも可能。初期設定では、シンプルタップには何も割り当てられておらず、ダブルタップでスキップ、トリプルタップで音声アシスタントが起動できる設定になっていますが、これらを自分が使いやすいようにカスタマイズ可能。左右のイヤホンに異なる操作を割り当てることもできますし、長押しやバーをなぞる操作も変更できます。

 

ワイヤレスイヤホンのタッチ操作は、メーカーごとに異なり、同じメーカーでも機種によって異なることも多く、新しいイヤホンを使うたびに迷う人もいると思いますが、このカスタマイズ機能のおかげで、自分が慣れているタッチ操作に設定することができます。

 

iPhoneでもすべての機能を利用可能

次に、iPhone 11 Proとペアリングさせて、「Apple Music」を聴いてみました。iPhoneとのペアリングは、一般的なBluetoothデバイスの接続と同様。充電ケースのボタンを押して、iPhoneの「Bluetooth」でペアリングを実行します。音質は、OPPOのスマホで聴いた場合と同様、バランスのよい音質で聴けて、ボリュームを大きめにしても、音が割れたり、歪むこともなかったです。

↑iPhoneでの使い勝手はどうなのかチェックしてみました

 

Enco Free2のアドバンテージであるカスタマイズ機能は「HeyMelody」アプリで行えます。そのアプリを使って、イヤホンのフィットテストも、自分に最適化した音質の設定も、タッチ操作のカスタマイズもすべて行えました。

↑「HeyMelody」アプリを使えば、iPhponeでもOPPOのスマホと同様にカスタマイズが可能

 

昨年、Enco W51を試した際には、iPhoneやOPPO以外のAndroidスマホでは、タッチ操作のカスタマイズができないなどの制約があったと記憶しています。しかし、Enco Free2では、どのメーカーのスマホを使っても「HeyMelody」アプリをインストールすればフル機能を利用できるようです。

 

OPPOのスマホをお使いの方はもちろん、iPhoneユーザーにもオススメできる性能に進化した「Enco Free2」は、あらゆるユーザーに試してみてほしい良コスパなワイヤレスイヤホンといえそうです。

 

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