ASP.NET Core でWebアプリを作成していると、たまに「この要素って使い回せないんか?」と思うことが多々あります。わざわざページごとに同じ要素を書き込んでいくのも面倒です。今回はサイドバーを作成して、複数のページで使い回せるようにします。
1. Shared ディレクトリ
例によって私のプロジェクトを使用します。ディレクトリはこのようになっており、MVCテンプレートで作成した場合、View の中に Shared というディレクトリがあります。

この中に、_Layout.cshtml というファイルがありますが、これはページ全体の共通要素として定義されているものになります。なので、ナビゲーションバーやヘッダー、フッダーなどはここで書き換えるだけで全てのページに適用されます。
<main role="main" class="pb-3 mt-4">
@RenderBody()
</main>
この部分の @RenderBody() メソッドによって各ページがレンダリングされるようになっています。
この Shared ディレクトリ内には共通要素を保持しておくことができるので、使いまわしたい要素はこの中で定義していきます。
2. サイドバーを作る
サイドバーは Bootstrap5 「サイドバーの実例」のサンプルコードを使用します。
ここで作ったコードを Shared ディレクトリに保存しておきます。名前は _Sidebar.cshtml とします。
3. サイドバーを呼び出す
作成した要素を呼び出すには Html.PartialAsync() メソッドを使用します。引数には作成したファイル名を入力するので、Html.PartialAsync("_Sidebar") となります。これを所定のコードに記述することによって、_Sidebar.cshtml の要素を呼び出すことができます。ただし、非同期なので描画を待機するための await キーワードをつけて使用します。
例えば、リファレンスページにサイドバーを設置する場合、このように書きます。
@{
ViewData["Title"] = "リファレンス |";
}
<div class="container masthead-followup px-4 px-md-2">
<section class="row mb-5 pb-md-4 d-flex">
<div class="col-md-4">
@await Html.PartialAsync("_Sidebar")
</div>
<div class="col-md-8 ps-md-3">
<h1 class="display-4">リファレンス</h1>
<p>
Minecraft で使用できるコマンドと Minecraft プログラミングで使用する MinecraftConnection ライブラリのリファレンス集です。
</p>
</div>
</section>
</div>
また、別のページにもサイドバーを設置する場合は、このように書きます。
@{
ViewData["Title"] = "コマンド概要 |";
}
<div class="container masthead-followup px-4 px-md-2">
<section class="row mb-5 pb-md-4 d-flex">
<div class="col-md-4">
@await Html.PartialAsync("_Sidebar")
</div>
<div class="col-md-8 ps-md-3">
<h1 class="display-4">Minecraft コマンド概要</h1>
<p>
Minecraft ではチートモードが許可された環境でコマンドを使用することができます。
</p>
</div>
</section>
</div>
これで、「リファレンス」と「コマンド概要」のページ間で遷移しても、サイドバーが描画されます。

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