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DIYを始めて最初にぶつかる難関といえるかもしれない“真っすぐ切る”。これまで多くの人が難関を越えようといろいろ知恵を絞ってきた。ここではノコギリ編、丸ノコ編に分けて“真っすぐ切る”というシンプルなテーマに合わせた補助道具、ジグ類を集めて紹介する。

 

丸ノコ編

アングル材
アングル材はアルミを成形したL字型の材で、これを必要な長さに切り、丸ノコのフェンスとして使う方法。アングルにはいろいろなサイズがあるが、今回は手近にあった立ち上がりが30×30mmのものを使っている。使用方法はチップソーを引っ込めた状態で丸ノコを墨線の上に正確に置き、丸ノコのベースプレートにそわせてアングルを配置し、アングルの両端を切る材にクランプで固定。丸ノコを滑らせて、チップソーが正確に墨線にそって動くか確認したら、チップソーを必要な切断深さに設定して切断する。

アングルをフェンスにして材を正確に切断できる

 

アングルはクランプで切る材にしっかり固定する

 

使う素材は必要な長さのアングルとアングルの両端を固定するクランプ2個だけ

 

丸ノコ用平行定規
平行定規は材の木端にそわせて、材を正確に割く(縦挽きする)ための定規。一定以上のレベルの丸ノコには標準装備品として付属している。長いほうの腕を丸ノコのベースプレートの取りつけ穴に差し込み、短いスライドが材にそって動くようにする。割く幅を決めたら写真のように材にそわせて丸ノコを進める。より安定させるにはスライド部分についたビス穴を利用し長さのある角材を取りつけるといい。

丸ノコに付属している平行定規

 

このように丸ノコに装着する

 

切る幅を決めて、木端をスライドさせて丸ノコを進める

 

なお、端材を両面テープなどで張りつけて、スライド部分を長くしておくと安定度を増すことができる

 

これは2本腕タイプの平行定規を装着した例。丸ノコによっては取りつけられないモデルもあるので事前に確認を

 

角度定規
建築やエクステリア木工の現場でしばしば目撃されるのが、角度定規と呼ばれる角度の変更できるフェンスがついた定規。定規は一方の腕にフェンスが立ち、丸ノコをそわして動かすことができ、もう一方の腕を材に押し当てて手で押さえ固定する。使用するときは定規の角度を設定し固定したら、墨線に丸ノコの刃を合わせ、フェンスを丸ノコのベースプレートにそわせて、もう一方の腕を材に押し当てる。あとは電源を入れて丸ノコをフェンスにそわせて前進させればいい。

持ち運びにも便利な小型のモデル

 

幅のある材にも対応する中型のモデル

 

フェンスの立つ腕に丸ノコをそわせれば材を正確に切断できる

 

小型のモデルについた角材を、フェンスからチップソー左側面までの長さで固定すれば、角材先端が墨線の位置になる

 

自作の丸ノコ用直線ジグ
必要な長さのフェンスとスペーサーを組み合わせて自作する直線切断用ジグ。丸ノコはメーカーやモデルによってベースプレートのサイズが違っており、汎用品がないので自作することになる。スペーサーの幅が、ベースプレート左側面からチップソー左側面までの長さになる構造なので、スペーサーの端を墨線に合わせ、フェンスにそって丸ノコを進めるだけで、墨線どおりに正確な直線が切れる。裏側に100番程度のサンドペーパーを張ると滑り止めになって使いやすい。

直線ジグに丸ノコを置いた状態

 

【作り方】

01 フェンスにする材の裏に両面テープを張り、スペーサーの材に張りつける。スペーサーのベースプレートの載る部分はベースプレート幅より広く取っておく
02 ベースプレートをフェンスにそわせて進め、スペーサーのはみ出した部分を切り取れば完成

 

【使い方】

01 墨線にスペーサーの端を合わせる
02 フェンスにそわせて丸ノコを進めれば正確に切断できる
03 なお、ベースプレートのスペーサーに載る側の反対側にスペーサーと同じ厚さの端材を張っておくと丸ノコが傾かない