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 エネルギー価格の高騰が、企業収益や家計を圧迫している。電気・ガス料金は来年1月から値上げする見通しであるうえ、レギュラーガソリンは年初に比べて2割超も上昇した。原油や液化天然ガス(LNG)の世界的高騰に加え、円安ドル高の影響も大きい。岸田文雄政権は19日に決定した追加経済対策に、ガソリンなどの価格が一定水準を超えた場合、石油元売り業者に補助金を出す支援策を盛り込んだが、店頭価格が下がる保証はない。背景にある「脱炭素」の悪影響と、「官製エネルギー危機」とは。キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の杉山大志氏が緊急連載する。