Twitterのカルーセル広告、使ってますか?
「Twitter」は日本国内でアクティブユーザーの多いSNSであり、世界的なユーザーボリュームで見ると他プラットフォームより見劣りはするかもしれませんが国内でのSNSマーケティングには有効なツールです。
Twitterでは、2020年終盤に新しく「カルーセル広告」が追加されました。カルーセル広告では最大6枚の画像あるいは動画を貼り付けてアピールができます。今回はTwitter広告でカルーセル広告を使いたい方へ向けて、利用した場合の効果や入稿規定、入稿する際の注意点などをご紹介していきます。
1.Twitterのカルーセル広告とは?
カルーセル広告とは、「同じ領域に複数の画像や動画をスライドさせて表示できる広告フォーマット」を指します。
カルーセル広告自体は珍しい出稿フォーマットではありません。たとえば
・Facebook
・Instagram
・LINE
・TikTok
といったSNS広告ではすでに出稿が可能でした。
ただしTwitterの場合2019年6月30日にカルーセル広告がいったん廃止されており、しばらくマーケティングに活用することができませんでした。しかしTwitter運営はカルーセル広告の仕様を変更して、2020年11月に再度利用可能になりました。現在、制限なく全世界で利用可能になっています。
新カルーセル広告は、以前の広告と比較してタイムラインの横幅をすべて占有して表示する仕組みに変更されました。大きく見やすい広告をユーザーに表示できるので、クリエイティブとしてより魅力的に広告を映し出すことが可能です。
ちなみに広告に限らず、カルーセル自体は通常のオーガニック投稿でも使用できます。広告だけに頼らず上手くオーガニックのカルーセル投稿も行いながら、解析ツールでパフォーマンスを計測していきましょう。
2.Twitterのカルーセル広告はCTRが15%上がる?
すでにカルーセル広告は、画像や動画を1枚だけ表示する広告よりも効果が高いと証明されています。
たとえば古いデータにはなりますが、「キネティック・ソーシャル」の調査によるとFacebookのカルーセル広告は通常の画像のみの広告と比較してCTRが10倍になったと発表されています。
ユーザーは動きがあって面白いクリエイティブに対して興味を示すので、CTRが高くなるのは当たり前とも言えます。(動きが煩わしいとかえって嫌われる可能性はありますが)
そしてTwitter公式では、カルーセル広告と通常の画像・動画1枚のみの投稿とのCTR差などを数値で発表しています。具体的にはベータテストにおいて
・Webサイトへのアクセスを促すカルーセルは、通常のカード投稿よりCTRが15%
・アプリインストールに関するカルーセルは、通常のカード投稿よりインストール数が24%
というように大きく数値が増加する結果となりました。また、広告フォーマットを3種類以上使用すると広告キャンペーンの認知度が20%、購買意欲が7%向上するとも書かれています。参考URLはこちら。
ちなみにカルーセル広告のパフォーマンスは、内訳表示といった項目でレポーティングして計測することが可能です。実際にカルーセル広告を出稿しながら、パフォーマンスの高いクリエイティブの組み合わせを探していけるとよいでしょう。
3.Twitterカルーセル広告の入稿規定
ここからはTwitterカルーセル広告の入稿規定を解説していきます。
※2021年3月時点での情報です
ツイート本文
通常の投稿と同じで、
・半角で280文字以内
・全角で140文字以内
の間で本文を投稿可能です。
ただし半角で23文字、全角では12文字がリンクに使われるため、実際に本文に当てられるのは半角257文字あるいは全角128文字です。日本語と英語が混在していると文字数は変動します。
カード
画像あるいは動画についてカード形式で投稿内容を追加できます。「2~6枚」の間で数を調整可能です。
事例としては
・料理のレシピをカードで順番に紹介
・複数のカードを分割してカルーセル全体で表現する
といった手法が考えられます。
メインユーザーや投稿の方法などは異なりますが、FacebookやInstagramのカルーセルノウハウをTwitter側でも活かせそうです。
リンク
Webサイトあるいはアプリへのリンクを1つ貼り付け可能です。通常の投稿ではできない、「画像や動画にリンクを貼る」という設定ができるようになっているのもポイントです。
アスペクト比
1:1あるいは1.91:1のアスペクト比のクリエイティブをカードへ組み込めます。商品やサービスによって適切な比率は変わってきます。商品やサービスが違和感なく魅力的に映えるように画像や動画を調整してみましょう。
アプリ・ウェブサイトのタイトルの長さ
アプリあるいはウェブサイトのタイトルについては、70文字まで入力が可能です。
端末やアプリの設定によっては途切れる可能性がある点に注意してください。「50文字以内に収めると、ほぼすべての端末で文字がすべて表示される」とTwitter側が発表しているので参考にしてみましょう。
画像
画像の仕様は以下の通りです。
・画像サイズ:1.91:1では横800 x 縦418ピクセル、1:1では横800 x 縦800ピクセル
・ファイルサイズ:画像ごとに最大20MB
・ファイル形式: PNGとJPEG推奨、BMPやTIFFは使えず
そこまで画素数の高い画像は必要なさそうです。高いと読み込みが遅くなるので画素が目に見えて低くない程度に調整してあげるとよいでしょう。
またファイルサイズは指定されているピクセル数に収めればまず超える可能性はないです。ファイル形式についてはそもそも汎用性が低く、ファイルサイズの大きい「BMP」や「TIFF」などを使う場面はまずないでしょう。
参考URLはこちら。
動画
動画の仕様は以下の通りです。
・長さ:推奨15秒以下、最長2分20秒まで
・ファイル形式:MP4またはMOV
・ファイルサイズ:30MBまで
・推奨動画ビットレート:1080pで6,000k、720pで5,000k
・最大動画ビットレート:1080pで6,000k~1万k、720pで5,000k~8,000k
・推奨フレームレート: 29.97FPSまたは30FPS、推奨以上も可
・推奨オーディオコーデック:AAC LC
・推奨動画コーデック:4:2:0対応のH.264、ベースライン、メイン、ハイプロファイル
・サムネイル画像:PNGかJPEG、アスペクト比は動画と同じを推奨、最大5MBまで
カルーセルで動画を表示する場合はすべてのカードを見てもらえるように、1つ1つのカードの再生時間は短めがよいでしょう。最初のカードでユーザーを引きつけてから後のカードへ誘導できるようにしておくと楽です。またサムネイルも重要です。
4.Twitterカルーセル広告を出稿する際の注意点
Twitterにおいてカルーセル広告を出稿する際は、次の点に注意しましょう。
画像と動画を組み合わせることはできない
カルーセル広告でカードを制作する際は、画像か動画にクリエイティブを統一する必要があります。たとえば「最初だけにレシピの概要動画を入れて後は画像で説明しよう」という風にはできません。
画像と動画を組み合わせて広告配信できれば表現方法が増えて便利ではあるのですが、統一感を重視してかTwitter側では組み合わせたパターンを解禁していません。気になる方は最新情報をチェックしてみてください。
カードに付けられるリンク、テキストや見出しは合計1つまで
「カルーセルで複数枚クリエイティブを表示できるのだから、リンクを複数掲載したい」という方もいらっしゃるでしょう。しかしカルーセルも通常の投稿と同じく貼れるリンクは1つだけです。どの画像や動画カードをクリック・タップしても同じWebサイトやアプリインストール画面へ移動するので注意してください。
またテキストや見出しについてもカードごとに出し分けられません。全カードに共通する内容をキャッチーになるように入力する工夫が必要です。
画像や動画の順番を考える必要がある
Twitter広告のカルーセル広告には、画像や動画の順番を認識して最適化する機能はありません。このため事前に順番を決めてから、その通りに画像や動画をアップロードする必要があります。
きちんと予想通りに表示されているかアップロード後にも確認してみましょう。
5.まとめ
今回はTwitter広告で使えるようになったカルーセル広告の概要や入稿規定、注意点などを解説してきました。
Twitter広告でカルーセル広告を活用すると、通常のカード投稿よりも高いCTRやアプリインストール数などを獲得できる可能性があります。ただしアスペクト比など入稿規定に注意して、制限の中で上手くアピールができるように施策を練っていく必要がある点に注意です。
ぜひカルーセル広告でマーケティングを成功させてみましょう。
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