もっと詳しく

中ロの海軍艦艇 鹿児島・大隅海峡を航行、駆逐艦などあわせて10隻

 津軽海峡を同時に通過し伊豆諸島へ進んだ中国とロシアの海軍の艦艇が、その後は西へ進み、鹿児島県の大隅海峡を航行していたことがわかりました。

 防衛省によりますと、18日に津軽海峡を通過した中国とロシアの駆逐艦などあわせて10隻は、その後、太平洋を南下、伊豆諸島の須美寿島と鳥島の間を通って大隅海峡まで進み、そこから東シナ海へ向けて航行したことが確認されました。中国とロシアの艦艇が、大隅海峡を同時に通過することが確認されたのは、今回が初めてだということです。

 こうした異例の動きに、自衛隊の山崎統合幕僚長は「高い関心を持って注視し、警戒監視に万全を期す」と述べています。

 一方、中国国防省は23日、今月17日から23日にかけて、中国海軍とロシア海軍の艦艇あわせて10隻が共に日本海や東シナ海などを航行し、演習や実弾訓練を行ったと発表しました。「航行中は、国際法の関連規定を厳守し、他国の領海に入ることはなかった」ということです。

 ロシア国防省は、「パトロールの一環として初めて津軽海峡を通過した」と明らかにしていて、あわせて1700海里以上を航行したとしています。日本、アメリカ、オーストラリア、インドの4か国の枠組み「クアッド」が、今月、インド洋で共同訓練を行っていて、今回の航行はこの動きをけん制する狙いもあるとみられます。