「延長を」英首相が米大統領に要請へ、米軍のアフガン撤退期限
イギリスのジョンソン首相はアメリカのバイデン大統領に対し今月末に迫った、アメリカ軍のアフガニスタンからの撤退期限を延長するよう要請する方針です。
イスラム主義組織タリバンの実権掌握を受けてアフガニスタンでは外国人などの退避の動きが続くなかカブールの空港前では23日、正体不明の武装勢力との銃撃戦によりアフガニスタンの治安部隊の1人が死亡、数人が負傷しました。ロイター通信は空港でのこうした混乱でこれまでに20人が死亡したと伝えていますが、退避に欠かせない存在のアメリカ軍の撤退期限は今月31日に迫っています。
複数のイギリスメディアによりますと、ジョンソン首相は24日に行われるG7首脳によるオンライン会議でバイデン大統領に対し、この期限を延長しカブールの空港に軍を留まらせるよう要請する方針です。バイデン大統領は撤退期限の延長を協議しているとしていますが、タリバンの報道官は延長は受け入れられないとの考えを表明しました。
英・スカイニュース記者
「Q.退避を続けるためとして、アメリカやイギリス軍が8月31日の撤退期限を延長することに合意できますか?」
タリバン シャヒーン報道官
「できない。撤退の延長は占領の延長だ」
報道官は期限の延長は「レッドライン」=越えてはならない一線だと強調。強行すれば、「関係悪化を招く」として、対抗措置を示唆しています。