もっと詳しく

東京で新たに4220人感染 “病床確保”要請に医療機関は

 東京都が24日発表した新型コロナウイルスの新たな感染者は4220人。東京の新規感染者は8月だけで10万人を超えました。

 “災害”と言われる感染の爆発。23日、田村厚労大臣と小池都知事は都内のすべての医療機関に対し、コロナ患者の受け入れや病床の増設を要請すると発表しました。

 杉並区の「河北総合病院」。主に中等症患者用のベッドが43床ありますが、常に満床の状態だといいます。さらなる病床確保について院長は・・・

河北総合病院 杉村洋一院長
 「もともと43床なんですけど、12床加えて55床のコロナ病床を(来週月曜日から)運用しようとしています。合計で139のベッドをコロナ用の55床に改造しているのでこれ以上は無理だと思います」

 要請に先立ち、すでに一般病棟の一部を改装し、さらに12床増やすことを決めましたが、その一方でこんな影響もあるといいます。

河北総合病院 杉村洋一院長
 「これ以上コロナの方に手を割かれると、当然、一般の診療が今まで通りできなくなってくる。急を要さない手術を延期したりとかだと思います」

 また、今回の要請の特徴は都内におよそ1万3500あるという診療所のすべてに、▽コロナ患者の在宅医療や、▽臨時の医療施設などへの人材派遣などの協力を要請している点です。

東京ビジネスクリニック 内藤祥理事長
 「(連休とか日曜には)患者さんが50人とか60人とか並んでしまう状況」

 こう話すのは、東京と千葉5か所にあるクリニックの医師です。発熱外来を設置し、コロナ患者への対応を最大限行ってきたといいます。要請を受け医師は・・・

東京ビジネスクリニック 内藤祥理事長
 「これまでよりも非常に強いメッセージだと感じております。医療者としては今頑張り時だなと、奮起させられたような気持ちでおります」

 患者から要望の多いオンライン診療などもさらに拡充し、受診者の数を増やしたいといいます。一方、これまでコロナ患者を専門に診療してこなかった小児科医院は・・・

サニーガーデンこどもクリニック 首里京子院長
 「かかりつけ医レベルでもできることは何だろうということで、今までも常々考えてきた部分でもある」

 感染症対策の難しいクリニック内ではなく、往診の検討を始めました。

サニーガーデンこどもクリニック 首里京子院長
 「ご自宅に往診という形でしたら我々の経験も活かしながら体制が取れるのではないかと考えております。私の経験が小児科ですので、小児の方を中心にご家族の方も同居されているのであれば、そういう方もフォローさせていただければと」

 厚労省の担当者はこう話します。

 「極端な話だが眼科の先生にコロナ患者を診てくださいと、シフトをお願いするような状態になりつつある。今回の要請で総力戦として人材を派遣いただきたい」