トルコはNATOの重要加盟国でありながら、ギリシャと鋭く対立のみならず、人権問題等で米、EU諸国等とも対立してきました。
そのトルコと西側諸国との関係がさらに悪化しつつあるようです。
背景は有名なトルコ実業家で活動家の釈放を巡る問題のようですが、アラビア語メディアはいずれも、エルドアン大統領が23日米を含む西側諸国10国の大使の発言に対し、トルコ外務省に対し厳重に取り扱うように指示し(外務省は10国大使を召喚し、厳重抗議した由)、これらの国が「悔い改めなければ」彼ら大使をpersona non grata(外交用語で、国際法上、大使以下の外交官は不逮捕とか裁判管轄権外とかの特権があるため、その様な場合にはPNGに指定し、国外追放とするもの。この権利は大使を受け入れた国は何時でも理由を明示せずに行使できることとなっているので、大使等外交官個人の問題よりも、国家同士の関係で相手国に不満を表明するためにつかわれることが多い)とすると声明したと報じています。
それらの国とは、米英独仏オランダ、デンマーク、フィンランド、スウェーデン、ノルウェイ、NZ、カナダで、件の実業家とはosman kafala(アラビア文字より)で、彼は2013年の攻撃デモに参加し、2016年のクーデター未遂で重要な役割を果たしたとして逮捕され、拘禁されているが、2019年には欧州裁判所が彼の釈放を要求したとのことです。
إردوغان يرفع منسوب التوتر الدبلوماسي مع دول غربية | الشرق الأوسط (aawsat.com)
かなり大きな事件のようですから、先日のエルドアンとプーチンの会談でも出たのではないかと思われますが、プーチンはエルドアンの立場を「もっともだ」と擁護したのでしょうかね?
それにしても、トルコ通貨も下がっているし、エルドアンは何時までこの問題で西側と対立する積りでしょうか??