Spotify(スポティファイ)は現地時間7月22日、GIFを通じて新しい音楽を発見できるよう、オンラインGIFデータベースのGIPHY(ジフィー)との提携を発表した。あなたが思い浮かべているかもしれないので断っておくが、GIFそのものは曲のクリップを流さない。その代わり、SpotifyがリンクされたGIFを通じて、直接アーティストの音楽を聴くためにSpotifyに誘導されるボタンをクリックするというオプションがある。導入にあたって、Doja Cat、The Weeknd、Post Malone、Nicki Minaj、The Kid LAROI、Conan Gray、その他のアーティストが、自身の公式GIPHYプロフィールページでSpotifyがリンクされたGIFを展開する。今後さらに多くのアーティストが加わる。
今回のインテグレーションの目的は、テキストやグループチャット、その他のGIFが使われている毎日のコミュニケーションからユーザーをSpotify音楽とつなげることにある。これはSpotifyのSnapchatやInstagramのようなソーシャルメディアアプリとの既存のインテグレーションに似ている。これらのインテグレーションではユーザーは投稿したStoriesやメッセージを通じて音楽をシェアできる。基本的にはオンラインソーシャルアクティビティ(今回の場合はGIFの共有)を活用するユーザー獲得戦略であり、その一方で作品が露出することでアーティストにも恩恵がある。
SpotifyがリンクされたGIFはGIPHY.comのアーティストページ、あるいはGIPHYのモバイルアプリで探すことができる。サポートされているGIFには、シェアされたときにGIFの下に「Listen on Spotify(Spotifyで聴く)」ボタンが付いてくる。ボタンをクリックすると、ユーザーはGIFからSpotify上のアーティストのページにリダイレクトされ、そこでユーザーはアーティストの音楽をストリームしたり、もっと聴きたい曲を探すためにブラウズできる。GIPHYはアーティストの音楽をプラットフォームに持ってくるために、アーティストのレーベルではなくアーティストとコラボした、とTechCrunchは理解している。
Spotifyは今回の機能はGIPHYとの幅広い提携の一部であり、今後はよりインタラクティブなリスニング体験をユーザーに提供することに注力する、と話す。
GIPHYと提携するという動きは、GIPHYの親会社であるFacebookとSpotifyの間での既存の提携の拡大に続くものだ。ソーシャルネットワーキング大企業のFacebookは人気のGIFプラットフォームGIPHYを2020年に、報道されたところによると4億ドル(約442億円)で買収した。GoogleがGIPHYのライバル、Tenorを買収してから数年後のことだ。買収以来、FacebookはFacebookやInstagramといった自社のアプリへのGIPHY統合に取り組んできた。
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2021年初めにFacebookとSpotifyは、FacebookユーザーがFacebookアプリをブラウズする際にSpotifyでホストされている音楽を聴けるようにする新しい「Boombox」プロジェクトでもタイアップした。これはミニプレイヤーによって動いており、共有された音楽を通じてやってきたユーザーがフィードをスクロールしている間にクリックしてコンテンツを再生できるようになっている。
SpotifyとFacebookの結びつきにもかかわらず、GIPHYはFacebookとは別に独立した機会としてSpotifyとの提携を模索したとしている。GIPHYは、ユーザーエクスペリエンスを将来もっとインタラクティブなものにするためにSpotifyとの関係が続く限り提携機会をさらに追求する計画だと述べた。
新しい機能は認証されたGIPHYアーティストのページから誰でも利用できるようになる、とSpotifyは話している。
カテゴリー:ネットサービス
タグ:Spotify、GIPHY、Facebook、音楽ストリーミング
画像クレジット:Spotify/GIPHY
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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi)