先日、生活用具を収納する棚の整理をしていて気付いてしまったのだが、我が家、梱包テープが多すぎる。
まずクラフトテープと布テープとPPテープがあって、さらに手で切れるPPテープだの、両フチに粘着材がなくてめくって剥がしやすい布テープだのと、あれこれ機能を付加したタイプもあって、もはや棚に収まりきらなくなっている。荷物のやり取りが多いモノ系ライターという仕事柄、ある程度しょうがないとはいえ、困ったなー、と。
だが冷静に考えると、こういった梱包テープの類にだって、非はあるんじゃないか? 実際に使うテープ部に対して、芯の間に空いたあの無駄な穴はなんだ。あの空間さえなければ、もっとすんなり収納できるだろう。
例えば都内で家賃15万円50平米の家として、一般的な梱包テープの穴の面積が約0.045m2なので、ざっくり計算であの空虚な穴1つあたり毎月135円がコストとして払われ続けることになる。(もちろん、棚などを使えば収納効率も違うので、そんな単純な計算はできないが。)これ、許せることだろうか!?
「スコッチ 透明梱包用テープ」は超薄型だから邪魔じゃない!
と、上記はさすがに言いがかりに近い話ではあるが、梱包テープが意外と場所をとって邪魔、という点に関しては同意いただけるんではないだろうか。もうちょっとスッキリ収納できてもいいのでは?
まさにそういう部分で最強なのが、3M(スリーエム)から発売された「Scotch(スコッチ) 透明梱包用テープ ポータブルタイプ」(以下、ポータブル梱包テープ)である。
3M
Scotch(スコッチ) 透明梱包用テープ ポータブルタイプ
7m巻
オープン価格(実勢300円前後)
なにがポータブルかというと、一目瞭然、あの穴がない! 2mm厚の紙板を芯として、そこに48mm幅のPPテープを巻き付けてあるというもので、とにかく薄くてスッキリ。感覚的には“カードサイズ”と言いたくなるくらいなのだ。
並べて見ると、とにかく“収納面積の無駄にならなさ”が圧倒的。従来のPPテープ1個分のスペースがあれば、ポータブル梱包テープがどっさり積み重ねて置けるわけで、それはもうありがたいとしか言いようがない。テープ長は7m(従来品はだいたい50m巻)しかないが、そこを考えてもやはり相当な省スペースだろう。
なにより普通の家庭であれば、50m巻テープを使い切るのもなかなか大変。それならスリムな7m巻を備えておけば充分、という考え方もできるのではないか。
使う時は紙板の芯を表、裏、とひっくり返すようにしてテープを伸ばしていくので、やはり紙菅芯から伸ばしていくのとは作業感が違う。とは言っても、まぁそういうものかと思って使えば、特に不具合は感じないはず。
テープ自体は0.06mm厚と、PPテープとしてはやや厚手という範囲。粘着もしっかりしているので、梱包だけでなく、ちょっとした補修作業にも充分に使えるだろう。
さらに、テープが手でスパッと切れるというのもポイントだ。ちなみに、手で切るときは最初からグイッと力を入れて引き切るのがコツ。じわじわ力を入れると、テープが端から伸びていって切れなくなってしまう。ここは慣れが必要かもしれない。
とはいえ、「カッターやハサミが不要」+「ポケットに入れても邪魔にならないぐらいの薄さ」という組み合わせは、引っ越し作業などには最適ではないだろうか。
以前、この連載でも薄型の布テープ「アウトドアテープ」(ヤマト)を紹介したことがある。登山やキャンプの荷物にスルリと入るスリムさで、こちらも非常に優秀な製品だ。
“潰れたガムテ”がこんなに便利なんて! ヤマト「アウトドアテープ」がキャンプでも災害時も活躍する理由
https://getnavi.jp/stationery/537788/
すべてのテープ類が薄型になればいい、という極論を言うつもりはもちろんないが、こういった“収納に場所を取らないテープ”という選択肢がもうちょっと増えると、いろいろと便利だと思う。
「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
https://getnavi.jp/tag/kidate-review/