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博報堂生活総合研究所は、2015年から毎年秋に、翌年の景況感などについて全国の20~69歳男女3,900人に予想してもらう調査を実施しています。このたび最新の調査を加え、“2022年 生活気分”としてまとめました。
今回の結果では、昨年に続き今年の景気が「悪かった」が多数を占めたものの、来年の景気が「良くなる」は過去最高を更新しました。また、来年は今年よりも「旅行」「外食」「貯金」など、多くのものごとにお金をかけたいという意識が高まっています。コロナ禍で景気や行動が停滞した反動から、来年への期待や意欲を高める生活者像がみえてきました。

“2022年 生活気分”調査結果のポイント

【2022年の景況感】
今年の景気が「悪かった」ことの反動で、来年の景気予想は「良くなる」が過去最高

・今年の「世の中の景気」は、「悪かった」が69.3%で前回調査(79.3%)から-10.0ptと減少したもの、過去6年間で2番目の高さに。
・来年の「世の中の景気」は、「良くなる」が29.9%で過去最高を更新。「悪くなる」は20.2%で前回(35.9%)より-15.7ptと、好転予想が目立ちます。
・「良くなる」と思う理由(自由回答)を集計したところ、「コロナ禍の収束や反動」が全回答数の38.9%、「経済の好転」が30.5%となりました。ワクチン接種が進み新型コロナウイルス感染者数が減っていることに加え、昨年に続き今年も不調だった反動から、来年こそは景気が良くなる/良くなってほしいと期待を込める生活者が多いようです。
・また、来年の「自分の家計状態」予想は「変わらない」が前回(58.2%)から+8.8ptで67.0%となりました。一方「悪くなる」は、前回(29.3%)から-10.4ptで18.9%となりましたが、「良くなる」(14.1%)をやや上回っています。

【2022年世の中の変化予想】
今年の変化は「多かった」が5割。来年「多くなる」との予想は減少し、4割に

・今年の「世の中の変化」は、「多かった」が前回調査から-28.1ptと大幅に減少したものの、過去6年間では2番目に高く、5割(50.9%) となりました。
・来年の「世の中の変化」予想は、「多くなる」が前回から-9.6ptと減少して、4割(39.5%)となりました。
・「多くなる」と予想する変化(自由回答)をみると、「新型コロナウイルスと共存するための新しい生活様式」(全回答数の16.8%)が最も多く挙がったほか、「自粛や行動制限の緩和」(15.5%)など、コロナ禍収束への期待を込めた予想が目立ちます。

【2022年にお金をかけたいこと】
1位「旅行」、2位「外食」、3位「貯金」。いずれも「今年お金をかけた」を上回る

・「来年お金をかけたいもの(全25項目)」の上位は、「旅行」(31.7%)、「外食」(25.3%)、「貯金」(24.1%)。その数値は、いずれも「今年お金をかけた」を上回っています。特に、「旅行」では来年と今年の差が+25.8ptと大きくなっています。
・他にも、6位「レジャー」(来年18.1%、今年3.8%、差+14.3pt)、10位「交際費」(来年11.5%、今年4.3%、差+7.2pt)、12位「イベント、ライブ、フェス」(来年9.7%、今年2.1%、差+7.6pt) などで来年と今年の差が目立ちます。
・一方、5位「ふだんの食事」は今年32.5%に対し、来年の意向は18.3%と低く、その差は-14.2ptとなっています。昨年に続くコロナ禍で外食やレジャーなど外出の自粛を余儀なくされたこともあり、来年はソト向き消費への意欲が高まっているようです。

【2022年に始めたい/やめたいこと】
始めたいことは「運動・体操・筋トレ」、やめたいことは「無理しての人付き合い」

・「来年始めたいことがある」人は29.1%、「来年やめたいことがある」人は19.4%で、ともに前回から微増となりました。
・「始めたいこと」では、「運動・体操・筋トレ」(31.1%)がトップで、「副業」(27.6%)、「趣味・習い事」(25.6%)と続きます。
・一方、「やめたいこと」は「無理しての人付き合い」(31.1%)がトップ。次いで、「無駄遣い・衝動買い」(29.0%)、「スマホの使いすぎ」(26.1%)が続いており、来年は自分の体力や能力の向上を図りつつ、無理や無駄は抑制しようとする生活者の意識がみえてきます。
・「始めたいこと」「やめたいこと」ともに、男性よりも女性の値が高いものが多く、「やめたいこと」の1位「無理しての人付き合い」、7位「お菓子・甘いもの」で男女差が15pt以上となっています。

詳しくは、こちらのPDFをご覧ください。