スウェーデンの電池メーカーであるNorthvoltは、リサイクルしたニッケル、マンガン、コバルトを100%使ったリチウムイオン電池を初めて製造したと発表した。原料に使われたニッケル、マンガン、コバルトは使用済み電池から取り出したもので、新たに採掘された同種の金属で製造した電池と比べても、同等の性能であることを実証した。
Northvoltは、2030年までにリサイクルプログラム「Revolt」の規模を拡大し、新しく製造する電池のうち50%をリサイクル金属で製造することを目指している。その目標達成のため、スウェーデン北部のシェレフテオに位置する同社の電池製造工場「Northvolt Ett」に隣接して、大規模なリサイクル工場「Revolt Ett」を建設する予定だが、当初計画よりも規模を増強して年間12万5000トンの電池をリサイクルできるようにする。
Revolt Ettで使用済み電池から取り出された金属は、Northvolt Ettに送られて新しい電池の原料として再利用される。このようなリサイクル金属で製造する電池生産量は、Northvolt Ettでの年間電池総生産量の半分となり、年間30GWh相当に達する見通しだ。Revolt Ettの建設は2022年の第1四半期に始まり、2023年中の操業開始を予定している。Revolt Ettは欧州最大のバッテリーリサイクル工場となり、ニッケル、マンガン、コバルトの他にリチウムもリサイクルできる欧州唯一の大規模施設になる予定だという。
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