BMWのグランドツーリングカー『Z8』はソフトトップのみが製造されましたが、今回SVEという米国の会社がZ8のクーペ仕様を製作して話題になっています。SVEは主にBMWのカスタムやチューニングを行う米国のレストア会社です。2000年から2003年まで生産されたBMW Z8をクーペ化したこのモデルは、『オレサ(Oletha)』と呼ばれています。
SVEは、既存のZ8ではなく、初代BMW『Z4(E86型)』をベースとしました。Z8の曲線的なボディラインを忠実に再現するため、フルカーボンファイバーのコンポジットボディを採用。特徴的なヘッドライトとキドニーグリルを持つフロントマスクは、まさにZ8そのものです。
さらに、カミソリのように細いテールランプも、紛れもなくZ8です。ジェームズ・ボンドの映画『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』を見た人には忘れられないZ8のリアビュー。映画の中でZ8は、伐採用の丸鋸を装備したヘリコプターに真っ二つにされていましたが。
オリジナルのZ8は、4.9L V8を搭載しています。SVEは、Z8にはV8が必要だと考え、『 M3 GTS(E92型)』の4.4L自然吸気のV8エンジンを採用しました。カーボンファイバー製インテークマニホールド、特注のステンレススチールおよびインコネル製エキゾーストシステム、機械式リミテッドスリップデフも装備。6速MTで後輪を駆動します。
ホイールは鍛造モノブロックで、ミシュラン・パイロット・スポーツ4Sタイヤを装着。油圧パワーステアリング、KW製の2ウェイ調整可能なサスペンション、ステンレスダンパー、アルミ鍛造コントロールアーム、APレーシングブレーキなどを装備しています。
インテリアには、8ウェイ調整可能なシートやハイファイ・オーディオシステムが搭載されています。SVEによると、インテリアは3Dプリントされた金属部品や複合材、樹脂を繊細に組み合わせてデザインされているとのこと。
価格については発表されていませんが、SVE社のウェブサイトでは現在、問い合わせや注文を受け付けています。
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