もっと詳しく

街中で着用者を見ない日はない〈シュプリーム〉。ただ、ど真ん中のボックスロゴや派手なコラボものはちょっと着るのが気恥ずかしい……。今気になるのは、膨大なアーカイブに埋もれつつある地味なシュプリーム、いわば「地味シュプ」。編集部員・杉山が購入した一品を紹介していきます。


2011年にリリースされたベースボールT。モチーフはもちろんニューヨーク・ヤンキース。

地味シュプ08_11SS「Baseball Henley」

何度目のブームか定かではないものの、最近また着用者が増えているヤンキースロゴの〈ニューエラ〉のキャップ。あのキャップだけが持ち得る、王道のスポーティー感に憧れはあるものの、個人的にはちょっと被りづらいと思ってしまうアイテムです。

ヤンキースの“コアフォー”と言われてもジーターくらいしか知らない上に、ニューヨークの地を踏んだこともない埼玉県民の自分にとっては、リアリティがあるのは西武ライオンズのほうでしょう。ちなみに、辻・平野から、秋山・清原・デストラーデへと続く黄金時代のクリンナップ打線なら今でもそらで言えます。

結局、ヤンキースもライオンズも自分にとって身に着けるアイテムとして消化できる対象ではないという話なのですが、今回のような一種の洒落としてのニュアンスがあるアイテムなら話は別。〈シュプリーム〉というフィルターを通して希釈された“ヤンキース風味”のベースボールTです。

デザイン、サイズ、状態の3拍子が揃った古着のベースボールTを見つけるのは難しいものですが、ちょっと前のシュプにはこんなナイスな一着がまだエアポケット的に眠っています。この4年後には彼らがオフィシャルのヤンキースとコラボすることを思うと、ガチすぎないヤンキース風の一着は今となれば意外と貴重なのかも。


FACY編集部・杉山

現在はこのヘンリーネックの襟元を生かせるカーディガンを物色中。人生であまり欲しくなったことがないアイテムなので、どんなブランドからリリースされているのかがあまりわからない。〈ニードルズ〉と〈アンユーズド〉以外になんかいいやつないですかね…。