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アマゾンのスマートスピーカー「Amazon Echo」シリーズ。音声アシスタントAlexaで天気を教えてくれたり、スマート家電を操作したりできる便利なアイテムです。

 

Amazon Echoには、「ステレオペア」と「ホームシアター」という機能があります。ステレオペアは、アプリからの簡単な設定で、2台のスマートスピーカーを連携させて、ステレオ再生にできるという機能です。ホームシアター機能では2台のスマートスピーカーと、同じくアマゾンのメディアストリーミングプレーヤー「Fire TV」を組み合わせることで、プライム・ビデオなどのサブスク動画も簡単にサラウンド対応にできるのです。

 

本記事では、そんなAmazon Echo×Fire TVで作れる「お手軽ホームシアター」の方法をご紹介したいと思います。

↑スマートスピーカー2台で簡単にステレオ環境が整います

 

Fire TVシリーズとEchoスピーカーはそれぞれ5000円以下のモデルもあり、アマゾンが不定期に開催するセールでは大幅に値引き販売されていることもあります。タイミングを見て購入すれば、1万円以下という格安で簡易ホームシアターを構築できます。

↑Fire TV Stickは最安モデルが4980円でフルHD対応。4K対応版も6980円で販売されています

 

ステレオペア設定のコツ「同じ世代の2台が必要」

ステレオペア機能、ホームシアター機能はアプリから簡単に設定可能です。ただし、ほとんどの場合、同じ世代・同じモデルのEchoスピーカーを2台用意する必要があります。たとえば「第3世代Echo Dot」でステレオペアを構築したいなら、同じ第3世代のEcho Dotをもう1台用意する必要があります。

 

ちなみに、Amazon.co.jpでは、「タイムセール祭り」や「プライム・デー」といったセールを定期的に行なっています。Echo スピーカーやFire TV Stickがセール対象となることが多いため、よりコスパを追求したいならセールのタイミングを狙うと良いでしょう。

↑Echo Dot(第4世代モデル)。セールでは前世代モデルが半額以下で販売されることが多いためそちらも狙い目です

 

ステレオペア&ホームシアターの設定はシンプル。すでにスマートスピーカーがAlexaアプリに登録してある状態なら、アプリの指示に従って操作するだけで完了です。ペア設定後、たとえば右側のスピーカーを少し音量低めにする…といったバランス調整を行って、2つのスピーカーの個体差を調整できます。

↑Fire TV とEcho 2台をAlexaアプリに登録済みなら、5分ほどの操作でホームシアターを設定できます

 

動画も音楽もステレオ再生

ステレオペアやホームシアターは一度設定すれば、あとは自動で適用されます。Alexa対応の音楽アプリならすべてステレオ再生に対応の上、ホームシアター機能を使えば、Fire TVの動画・音楽再生アプリで再生すれば全てステレオで再生されます。

↑Fire TVはプライム・ビデオ以外の動画サービスにも幅広く対応。動画の選択肢が豊富です

 

Fire TVは、アマゾン・プライムユーザーなら追加料金なしで使えるプライム・ビデオ以外にも、国内の主要な動画配信サービスのほとんどに対応しています。たとえばNetflixや、FOD、Disney+、Apple TV+やTVerといったそれらの動画アプリでも、ステレオ再生で楽しめるのです。

 

設定はお手軽ですが、ステレオ音響は納得のクオリティ。サラウンド技術のDolby Atomosにも対応しています。テレビ本体のオーディオと比べると、特に低音に迫力があり、BGMの楽器演奏も細やかに聴こえる印象です。プライム・ビデオで映画やドラマを観るときには、格段に臨場感が増していると感じました。

 

最近ではテレビとあわせて使うサウンドバーも低価格化が進んでいますが、Amazon Echoスピーカー2台とFire TVの組み合わせなら、有名メーカーのサウンドバーよりもお手頃な価格で手に入り、さらに映像配信を観る環境も整います。

 

そして、本来テレビではない「モニター」を再活用できるのもFire TVの良いところです。ホームシアターシステムの組み合わせなら、モニター側のスピーカーは不要となります。そこで、たとえばパソコン用のモニターを再活用して、“なんちゃってテレビ化”をするのも良いでしょう。

↑スピーカー非搭載のパソコン用モニターも、テレビ風に再活用できます

 

テレビが巨大スマートディスプレイに

さらにFire TV+Echoのホームシアターシステムならではのユニークな機能が、音声アシスタント「Alexa」にあります。もともとディスプレイが付いていないEcho Dotと、一番安いFire TV Stickの組み合わせで、テレビを「大きなスマートディスプレイ」のように使えるのです。

↑プライムミュージックでダイナミックに歌詞を表示

 

↑リモコンのAlexa機能で天気を聞くと、画面上に表示されます

 

たとえば、音楽再生中にFire TVを開いて音楽を再生すると、ジャケットや歌詞が大きく表示。Alexaに天気を尋ねてみると、テレビ画面上にも天気予報が表示されます。さらに、「アレクサ、プライムビデオで『鬼滅の刃』を再生して」とスピーカーに話しかけて、動画を続きから観ることも可能です。

↑音声認識で観たい作品をすぐ再生できるのも良いところです

 

注意点:テレビ放送やゲーム機はステレオ再生できない

お手軽で便利なAmazon Echoのホームシアターシステムですが、注意点もあります。それは、ステレオ再生はEchoスピーカーとFire TVを組み合わせた場合にしか使えないこと。テレビの地上波やBS/CS放送、Nintendo SwitchやPS5などのゲーム機との組み合わせでは使うことはできません。

 

Fire TV対応のゲームアプリはもともとスマホ向けとして開発されたゲームが多く、遊びごたえが十分ではないと感じるかもしれません。ゲームをしっかり楽しみたい人には、Fire TVよりもゲーム専用機とサウンドバーやヘッドホンを用意することをおすすめします。

 

ただし、PS5のような最新ゲーム機を持っていたとしても、Fire TVを動画配信用に追加する価値はあります。Fire TVはリモコン操作のレスポンスが良く、検索などの操作性も優れています。最近ではテレビ本体も動画配信に対応するようになっていますが、Fire TVとの組み合わせなら、テレビの性能を問わず快適に、多くの動画配信を楽しめます。

↑NHKオンデマンドやTVerでテレビ放送もある程度カバー可能。セールを狙えば1万円以下で最強エンタメ環境が手に入ります

 

簡単な設定で構築できるFire TV+Echoのホームシアターシステム。Amazonのセールのタイミングで揃えれば、抜群のコスパも狙えます。なにより、操作の快適さはこの一度ぜひ味わってもらいたいと思えるもので、ふだん、スマホで動画をよく観ているという人には特におすすめです。