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大量のドローンで一斉攻撃を加えるスウォーム攻撃は、安価かつ効果的な攻撃手段として、将来の戦闘において重要な役割を果たすと考えられている。各国は従来型の迎撃兵器よりも、高出力マイクロ波などを使った指向性エネルギー兵器による対処が有効とみて、開発に注力している。米空軍研究所(AFRL)でも、攻撃ドローンに対して高出力マイクロ波を照射して撃墜する防衛システムの開発を進めている。

AFRLではこれまでに「THOR(Tactical High-Power Operational Responder)」と呼ばれるシステムの試作開発に成功しているが、より能力と信頼性を向上させ、量産も考慮したアップデートを実施。量産に向けてパートナー企業を募集している。

THORの技術を使った性能向上型は「Mjolnir(ムジョルニア)」と名付けられる予定で、北欧神話の雷神「Thor(トール)」が持つハンマーの名前にちなんでいる。

AFRLのTHOR副プログラムマネージャー Adrian Lucero氏は「パートナー企業に対して青写真を示し、商業的に大量生産が可能であることを示すことがAFRLのゴールだ。新興産業を育成することが、アメリカの電磁波領域での優位性を維持していくために重要だ」と指摘する。また、「前線の兵士はすでにドローン攻撃の脅威に直面している」として開発を急ぐ考えを示し、「2023年にはプロトタイプ兵器の完成を目指して開発プログラムを2021年秋に開始する」とし、開発に参加するパートナー企業を募集していることを明らかにした。

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